地盤改良

west2692008-09-27

昨日は小田原へと工事監理。土ばかり写っているが、これは基礎工事の根切りの状況。基礎工事の業者が2人で黙々と作業をしていた。

敷地は根切りに先立ち表層改良という地盤改良を行なっている。
私たちが普段行なっている地盤改良は柱状改良という方法で、施工後は月のクレータのように、所々にぼこぼこと丸いセメントの塊のようなものが残る。だが、今回採用した表層改良は基礎の下にある土盤全体に改良材を混ぜて攪拌するので、工事後も何もなかったような顔をしている。

そんな訳で目視だけでは実感が湧かない。地盤改良工事の状況を確認するために、現場監督の持ってきた改良工事の過程を写した写真や、改良後の強度検査表を見た。

昼休みに、谷を隔てて向かい側に見える小田原城を見に行く。そこではうかつにも、天守閣は復元で鉄筋コンクリート造であることを知った。
「がっかりすることはない、城郭の魅力はなんといっても石垣だ。石を使った現代建築よりも、城郭の石垣のほうに力強さを感じるじゃないか」。

気を取り直して写真を撮っていたら「明治維新で多くの建築物が壊された後、僅かに残った櫓も関東大震災で石垣ごと崩れた」との解説文を同行のM君が読み上げた。

なんと、石垣も復原だったのか。最初に地盤改良すればよかったんだ。
尚、写真の建築は本丸に入る門。石垣ごと崩れた櫓ではありません。念のため。