AUTUMN LEAVES

雨降るごとに、秋は深まる。というか、立冬も過ぎちゃいました。


AUTUMN LEAVES
1945(Johnny Mercer / Joseph Kosma) Rana Mansour


The falling leaves
Drift by the window


落ち葉が窓辺に揺れている
その赤や黄金色に僕は想う
夏の日にキスした君の唇を
握りしめた陽に灼けた手を


君が去ってから季節は過ぎ
冬の歌を耳にする頃なのに
君のことばかり考えている
木の葉も落ち始めてるのに


これって、落葉の形が「唇」や「手」に似てるってこと? 言われてみれば見えなくもないけど、かなり妄想をたくましくしないと、紅葉の葉で手のひらを思い浮かべるのは無理があるような気がする。第一、小っちゃいじゃん。失恋した人はどんなことも、落ち込むネタにしちゃうんだろうなあ。
邦題『枯葉』。詳しくは前回分(こちら)を参考にしてもらうとして、アメリカで流行するよりも先に1952年、フランス帰りの高英男中原淳一の訳詞で10万枚のヒットを飛ばしている。やっぱり日本人好みの歌なんだろうか。「枯れ葉よ〜 枯れ葉よ〜 枯れ葉よ〜 枯れ葉よ〜」としか歌えませんけど。


決定版 高英男
決定版 高英男鹿児島クインテット 高英男

キングレコード 2007-11-21
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シャンソンって、この人のことなのか。なぜかどれも聞き覚えのある、日本語シャンソン決定盤。



Together
Together
Enja 1993-01-01
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ジャズならこうでしょう。YouTubeの動画はモンタージュっぽいけど、1977年チェット・ベイカーとポール・デズモンドの邂逅。ロン・カーターのベースに、ボブ・ジェームズのキーボード。神様スティーヴ・ガッドがドラムを叩いていて、息つく暇がありません。


Portrait in Jazz
Portrait in JazzBill Evans Trio

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starセントラルパークに枯葉を拾いに行きたくなる
star初出テイク2曲あり!

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ピアノ・トリオは数あれど、前回取り上げなかったのでビル・エヴァンス。1959年インター・プレイの実験的アルバム。なにしろエヴァンスがちょろっとピアノを弾いた後、スコット・ラファロが頑張ってベース・ソロを演じ、その後またエヴァンスがちょろっと弾いてすぐラファロ。「新手のイジメか?!」と思いますね。


Play
PlayBobby McFerrin / Chick Corea

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おすすめ平均 star
starボーカリズムとピアノの勝負
starすごい
star20世紀の奇跡

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掛け合いという意味では、こちらも凄い。ボビー・マクファーリンチック・コリア。二人だけの1992年ウィーン・ライブ。歌ってるときは普通なんですよ、マクファーリン。ところがボーカルを楽器のように操ってアドリブを始める。そこにピアノで合いの手を入れるチック・コリア。変な音空間が出来上がって、会場のみなさんも妙な歓声を上げてます。聞いてるほうの声も変になっちゃうんですよ。



Live in New York
Live in New YorkStanley Jordan

Blue Note Records 1998-11-16
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ノリの良い「枯葉」なんだけど、うぁ、こんなことしてたんだ。びっくり、1998年スタンリー・ジョーダン。ギター2本を一人で弾いてます。これはCDからは分からない凄まじさ。ダブル・ベース、チャーネット・モフェットのソロもカッコ良いです。哀しい曲なのを忘れてしまいそう。