レックス・ホールディングスのMBO
面白い記事を見た。JASDAQ上場6年でMBOをして上場廃止するというレックス・ホールディングスの記事だ。
新興市場は現在低迷している。従って、この機会に株を買い集めることは可能だろうが、上場を果たした創業者がMBOというのは奇異だ。
なぜなら、ここは57万円で初値公開している。長期保有の株主は少なからず大損をしてしまう。また、株主優待を充実させて、個人株主を増やし、牛角、ampm、成城石井といったリテールを支援してもらっていた企業がその株主をばっさり切り捨てるような行為をとるというのも不思議だ。
レックスの経営者はMBO資金をどうやって得たのだろうか?もし、最初からこれを考え、株価を低迷させるために大量の売りを繰り返していたとすれば、ほとんど詐欺だ。つまり、上場→高値売り出し→保有株の売却→株価低迷→MBOで買戻し→再上場→高値売り出し・・・と無限に高値売却・安値買戻しを自己演出できることになる。これは市場を利用した詐欺に近い。
株主はこれに対してできることはひとつ。「不買運動だけだ。」MBOが成立したら、口コミでレックスグループ企業に対する不買運動を進め、創業者を破綻させるしかない。気の遠い話だが・・・
しかし、新興市場の企業がこぞってこれをやったら、新興市場の信用は台無しだ。JASDAQも今回の件はもっと重大な取り扱いをすべきで、上場後のMBOによる廃止規定を整備すべきであろう。
競争戦略のテキストは
Causeの経営―MBA、MOT、経営を学ぶ人のための競争戦略バイブル
- 作者: 江口良史
- 出版社/メーカー: 文化書房博文社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (11件) を見る