利下げは株価だけではなくて、商品にも火をつける?

18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は前日比0.94ドル高の1バレル81.51ドルで取引を終えた。一時82.38ドルに上昇し、期近物として5営業日連続で最高値を更新した。

 米FRBは0.5%の利下げ。これを受けて、NY株式市場も、東京株式市場も暴騰したが、一方で、石油価格も暴騰状態。金融システムを救うために低金利の資金を市場に投入していくと、資源価格に火を付け、インフレに火を付ける。全くのジレンマ。80年代、90年代よりも、ややこしいのは、当時のバブルは金融・土地の話だったが、今度は資源価格などインフレに火をつけかない。ややこしいなあ。

日銀がサブプライム問題の波及を警戒

日銀の福井俊彦総裁は19日の金融政策決定会合後に記者会見し、世界経済について「不確実性が増大している」との認識を示した。その背景については「米国経済はサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題の波及で下振れリスクが高まっている」と指摘した。

 この状態では、日銀も利上げには踏み切れない。どんどん経済はややこしくなってくる。