ベネチア映画祭のジブリ会見で、宮崎駿監督の長編映画引退発表。いやなタイミングだなあ...

 「風立ちぬ」のベネチア映画祭での公式会見で、ジブリ関係者が、この映画を最後に宮崎駿監督が長編映画から引退すると発表。何だか、嫌な発表の仕方だなあ。「引退するんだから、ご配慮を(賞をください)」と言っているように聞こえてしまう。関係者もタイミングを考えればいいのに。いまはウェブとか、発表手段もいろいろとあるわけだし、なぜ、このタイミングかと思ってしまう...。
 で、引退を伝える記事の中に、こんなくだりが...

星野氏によれば「創造的人生の持ち時間は10年だ」という劇中の台詞について宮崎監督は「ピークは10年間に違いない。だから自分の場合、そのピークの10年間はずいぶん前に終わったんだ」と語り、「ハハハ」と笑っていたという。

 本人もわかっていたのかなあ。「自分の場合、そのピークの10年間はずいぶん前に終わったんだ」って、あながち冗談とも思えない。ピークの時代のこんな映画とか...

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 こんな映画とか...
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 ピークと比べると、最近は...。10年というよりも、1984年の「風の谷のナウシカ」から2001年の「千と千尋の神隠し」までの15年だろうか、ピークは...。もう不動の名声は確立しているのだから、ジブリの人たちも、物欲しげと誤解されるような発表の仕方はやめて、静かに見ていてあげればいいのに、と思ってしまう。周りの人たちが神格化してしまうのかなあ。黒澤明もピークはモノクロ時代で、カラーになってからの黒澤映画はそれ以前ほどのインパクトはなかったなあ。巨匠として神格化はされていたけど、作品のピークは過ぎていた...。黒澤明にしても、宮崎駿にしても、日本では神になってしまうのだなあ。