グリーン・グリーン

今日は、五月晴れ。新緑の美しいこの季節に、これだけ晴れてくれると嬉しい。
午前中は、所要あって、筑後小郡を車で往復した。高速は渋滞していたが、森の新緑があまりにもきれいなので、さほど退屈しなかった。車の中で、偶然にも、「グリーン・グリーン」を聞いた。ずいぶん久しぶりだ。
小学校時代に、「NHKみんなのうた」でヒットした曲だ。最近では、「しゃべり場」のテーマソングに採用されたので、若い世代にも知られていると思う。
晴れわたる青空と鮮やかな新緑によくあう、すがすがしいイメージの曲である。

1 ある日 パパと二人で 語り合ったさ
この世に生きる喜び そして 悲しみのことを
グリーン グリーン 青空には 小鳥が歌い
グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がもえる


しかし続く歌詞には、悲しい別れが描かれている。全部掲載するのは著作権上の問題があるので、7番まである歌詞の5番を引用しよう。

5 その朝 パパは出かけた 遠い旅路へ
二度と帰ってこないと ラララ 僕にもわかった
グリーン グリーン 青空には 虹がかかり
グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がはえ


なぜこの別れが訪れたかは、説明されていない。歌う者、聴く者は、それぞれの思いに重ね、さまざまな物語をつむぐことができる。おそらくそれこそが、作詞者である片岡輝さんの意図だろう。
軽やかな長調の曲を作ったのは、アメリカのフォークグループThe New Christy Minstrelsで、1963年のことだという。NHKみんなのうたではじめて放送されたのは、1967年4月。このときに、片岡輝さんが、日本語の詞をつけられた。訳詞にせずに、悲しい別れの物語を創作したのは片岡さんである。クローズアップ「グリーン・グリーン」というページに、この歌にまつわるさまざまなエピソードが詳しく紹介されていて、大変参考になった。

なお、原詞は、http://www.lyricsdownload.com/the-new-christy-minstrels-green-green-lyrics.htmlで見れる。

原詞の訳は、http://q.hatena.ne.jp/1145502552にある。