週末の記録



久々に風邪っぽく、一日うちにいた。お昼にスナップえんどうのお味噌汁と、魚久の粕漬け(銀だらと鮭)を焼いてもらう。
デザートに、同居人が買ってきてくれた、D-Style-TOKYOのケーキ。早稲田のお店なので、この時期ならではの角帽型もあり(笑)新製品の、メレンゲにアーモンドクリームを挟んだのが美味☆
写真の隣は、前日の夜に作ってもらった、鮭の水煮とゆで卵のカナッペ。


下は名古屋で買ってきた「洋風ういろう」と、テレビ塔の絵入りの(神戸のお菓子だけど)マンデルチーゲル。ういろうはチョコやチーズ味、タルトが敷いてあり食べやすい。

アドベンチャーランドへようこそ


アドベンチャーランドへようこそ [DVD]

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1987年夏。地元の遊園地でアルバイトする大学生の、ひと夏の物語。


主役のジェイムズ(ジェシー・アイゼンバーグ)とエム(クリスティン・スチュワート)は、ともに自室にルー・リードとボウイ(ジェシーは「Heroes」、クリスティンは「Aladdin Sane」)のポスターを貼っている。遊園地で「一日20回流れる」Rock Me Amadeus〜なんかは別として、BGMや、二人が車で流す曲には、(日本語版で観た場合)ほとんど字幕付き。若い頃に聴いてた音楽って思い入れが違うし、思い出とも分かち難いよなあ、なんて単純なことを思ったり。
夜中にクルマで「どっか行く?」ってことになったり、空が白むまで戸外で喋ったり、何気ないシーンがいい感じ。ジェイムズのセリフ一つ一つも、共感できないながら(笑)確かにこう言っちゃうよなあ、なんて思える。


学生たちが働くのは、古いけれども手入れの行き届いた遊園地。旅立ってゆく彼等に対し、経営者夫婦(ビル・ヘイダー&クリスティン・ウィグ)は夏が終われば「閉園して冬支度」、同じ場所で次の夏を迎える。田舎町で「伝説」を楯に生きる色男(ライアン・レイノルズ)もそれは同じ。最後に彼とジェイムズが、互いに何か言いたげに、でも何となく別れるシーンがいい。


クリスティン・スチュワートは「トワイライト〜初恋〜」(昨年のベスト3に入るお気に入り)もそうだけど、今んとこ、辛気臭くって観ていて楽しくない(この映画の場合、ああいう女のコが必要なんだろうけど)。これからもっと色んな役やってるとこが観たい。

オーケストラ!


「僕たちの音楽は、技術じゃなく魂、エスプリなんだ」…なんて、ニセ楽団がパリ公演だなんて、全くありえないけど、最高の夢物語。



ボリショイ劇場で清掃員として働くアンドレイ(アレクセイ・グシュコフ)は、30年前にとある事情で解雇された「伝説の指揮者」。仕事中に出演依頼のファックスを手にした彼は、かつての仲間を集めて楽団になりすまし、パリのシャトレ劇場へ乗り込むことを思いつく。


ラストの演奏シーンは勿論だけど、準備にかかる前半も楽しい。「昔の仲間を集める」シーンってやっぱり燃える。2週間で「55人」(渡仏するのは「56人」だけど)のメンバーを揃えるため、アンドレイとでぶの相棒サーシャはおんぼろ救急車で走りまわる。人数分のボックスを紙に書き、名前を埋めていく様子に、指揮者の頭の中にはああいう図がちゃんと入ってるんだな〜なんて思ったり。
仲間の中には、違う形で演奏を仕事にしている者あり、楽器を手放してしまった者あり。かつての才能を最初に見せてくれるのは、ミュージシャンではなく「ボリショイ最高のマネージャー」でもあった、当時の支配人イワン(ヴァレリー・バリノフ)。今も変わらぬハッタリに、にやりとするアンドレイの顔がいい。
明るく豪奢な環境に暮らすパリの劇場主やソリストのアンヌ・マリー(メラニー・ロラン)に対し、一度音楽を「奪われた」アンドレイと仲間たちは、比喩でなく、陽の当たらない場所で生きている。とくにアンドレイの場合、「仮の生活」感があったんだろうと思わせられる。


アンドレイの妻イリーナ(アンナ・カメンコヴァ)が良かった。「田舎に畑が欲しい」なんて、家でも仕事にきりきりしてるけど、夫のことが大好き。あれだけ愛し、尊敬できる相手がいるって幸せなことだ。「二度と彼を傷つけたら許さない」とタンカを切る場面(と、その後の男達の行動)が最高。「君がいればなあ…」と電話口で寂しがる夫に「国際電話は高いから切るわよ」ってのも可笑しい。
アンヌ・マリーの育て親兼マネージャーにミュウ=ミュウ。最後にマスカラの溶けた黒い涙を流す。