幸ちゃん教えて!〜大学生が国会議員山本幸三に迫る〜


第12回です


更新が遅れてしまい申し訳ございませんでした。

これからまたどんどん更新していきますのでよろしくお願いします!



話は変わりまして、中国で大地震が起きましたね。

どんなに文明が進んでも、自然の猛威には勝てないということを痛感しました。

遺族の方達が泣き崩れている様子も見て胸が痛くなりました。

簡単な地震対策でも良いから本当にした方がいいな。と思いました。




さて、今回は以前このブログにコメントを頂いた方の日銀についての質問を中心に質問していきます。



☆★☆★☆★☆金融政策☆★☆★☆★☆★☆★☆★

Q. 先生の考える、今の日銀がすべき金融政策・金利政策はどのようなものでしょうか?
A. 今の日銀がすべきなのは、金利を引き下げて、景気の後退がひどくならないように手を打つことだと思います。つまり、デフレが簡単に解消せず景気が後退しそうな中で、コストプッシュインフレで物価が上がっていることが非常に良くない。それは悪い物価上昇なんですね。だから、景気の後退を抑えなければならない。そのためにはデフレからの脱却を早く実現しなくちゃいけない。アメリカも金利を下げたし、(日本は)直ちに金利を下げて、景気後退をストップさせることが今、日銀がやるべきことだと思いますね。



Q. 今のお話の中で出てきた、コストプッシュと言うのはどういったことでしょうか?
A. 物価の上昇(インフレーション:略してインフレ)には二つのタイプがあって、一つはコストプッシュインフレ、もう一つはデマンドプルインフレ


コストプッシュ型
コスト(原材料などの生産コスト)が上がったから物価が上がるというもの。つまり、原油価格が何らかの理由で急上昇した、あるいは、それに関連する他の資源の価格が上昇した、と言うことから生じる物価上昇ですね。

ディマンドプル型
需要が増えたから、物価が上昇するということ。景気が良くなると人々がもっとお金を使うおうとするから、消費も増えるし投資も増えて(供給能力を超えて)需要全体が上がってくる。これによって全体の物価が上昇する。これがディマンドプルインフレだな。


本来の物価上昇の姿は2番目のディマンドプルインフレで、その時は上がりすぎたら金融の引き締めとか財政引き締めとかでコントロールすればいい。それは全体として景気がよくなって、皆の所得が上がって、投資も消費も増えているという状況ですから、ある意味でいい循環なんですね。だから良い物価上昇といいます。それに対してコストプッシュ型は、景気が良くなく、むしろ停滞、落ち込みだした時に突然原材料だけが上がると(コスト高を価格に転嫁し難く)企業は自分達の収益を圧迫するしかなく、あるいは労働者の賃金を下げるしかない。そうすると、企業収益は下がり、労働者の賃金水準は下がるという悪循環になる。そして投資と所得は減り、次の段階に移れば全体の消費は減るので物価下落の圧力が掛かる。だからコストプッシュインフレは長続きしないよね。
コストプッシュインフレというのは消費税を上げた時と同じだと考えればいい訳で、その一年間だけが物価が上がって、次の年からは需要が下がって物価は落ちていくわけですね。


Q. それでは、現在の日銀の政策はどうなのですか?
A. 僕は「金利を下げろ」と言っているんだけれど、依然として下げていない。ただ、白川新総裁に代わって、今までは「日本経済の状況は良く、生産・所得・消費の好循環が続いていて景気は回復している」と言い続け、従って「金利は将来的には上げる方向に行きます」と言っていたわけですが、その表現が今度は、4月30日の新しい展望レポートで、そういう好循環ではなく、景気後退に入っていると事実上認め、転換はした。だけど、見解を転換しただけじゃなく早く政策を転換しないといけないが、まだ政策転換には至っていない。どっちつかずの政策を続けている。僕は、いずれ日本の景気はもっと悪くなって利下げに追い込まれると思いますけど、後追い後追いで追い込まれた形での利下げは非常に好ましくない金融政策だと思いますね。




Q. 今の白川総裁の「利上げにはこだわらない」という判断は正しいということですね?
A. 白川総裁になって、「利上げにはこだわらない」という表現に転換したことは良いと思います。だけど、現実の政策の進行には入ったわけではない。そこは、従来の日銀的な思考から抜け切れていないんじゃないかな。




Q. 白川総裁と前総裁の違いはどんなところですか?
A. 大きな違いはあまり無いと思いますね。もともと白川さんが、前総裁の下で政策立案・決定をやっていたわけだから、ある意味でいうと、デフレを長引かせた責任者の一人なんだよね。だからその人が総裁になっているから変わりはない。ただ、彼の書いた本を最近読んでいるんだけど、前の福井総裁よりももっと悪いかもしれない。



Q. 日銀の抱える問題は?
A. 従来自分が主張していた理論にどうしても捕われてしまう、というところかな。そして、結局「金利を下げて、場合によってはゼロ金利にして量的金融緩和に戻る」ということを恐らくしきらんだろうね。そうするとデフレ克服が遠のいて行く、と言う懸念がありますよね。一方で、コストプッシュインフレで一時的に値上がりがあることが国民生活に非常に悪影響を与えるから懸念すべき点ではある。だから誰かがそれに対して反論なり指摘をして思い切った転換をやってもらうことが必要ですね。しかし今日銀の審議員の構成は皆タカ派というか従来の日銀思考に基づいた人達ばかりだから心配ですね。副総裁と審議員の椅子が一つずつ空いているのだけれども、そこに従来の日銀的じゃない人が入らないと日本の景気は良くならないんじゃないですかね。




景気を回復させるには相当な努力が必要だと思います。

早く見通しのついた政策を進めていってほしいですね。







いつもご覧頂き、本当にありがとうございます。
代議士へのご質問やご意見などございましたら、お気軽にコメント欄にお書き下さい。




私達学生部が、皆様の貴重なご意見をしっかり代議士に届けます!!!


「幸ちゃん教えて!〜大学生が国会議員山本幸三に迫る〜」企画委員会




代表       河合 輝久
副代表      大江 基方
ブログデザイン  尾家 遥
ブログ作成    村田 直也