これはひどい

何がひどいって、偽造と言うか変造というか、下手すぎ。誰が鯉のぼりのウロコみたいな紋様を煙に描けと。安直にコピースタンプ使うとそうなると何度も何度も。だいたい、煙とか雲とかに使うとベタでつぶれて質感が消えるから、透過マスク使うとかAtoZ読んだことないのかまったく。そんなんじゃWeeklyWorldNewsじゃ通用しねえぞ。

というわけで、このカメラマンがクビになったのは当然として、これを配信したロイターやそれを真にうけて転電した各紙・各局の校閲部の皆さんも自国のアイコラサイトでも巡って修行して下さい。Photoshopよりはるか昔からもっと巧妙な手口は一杯あったわけで、今さらデジタル時代のリテラシーとか言いはじめるの禁止な。

しかし、これって『「インチキ写真に引っかかったロイター」というネタ』に産経や朝日が釣られたというややこしいネタじゃないんですか?本当なの?


【追記】
本当なの?と書いてからネタ元に当たる自分もひどいものだが、ネタエントリにしてる場合じゃないなこれは。


倫敦橋さんのエントリから。

「お手柄」ブロガーのまとめサイトへのエントリ。かなり継続的にこの問題を扱っていたようだ。

まとめサイト。fraudは欺瞞、インチキ、不正行為の意。今回の爆撃風景写真だけじゃないと。

まとめサイト真ん中辺りの「子供の救出劇」写真集の元記事。救出した子供を抱いて救助隊員が走っているところをことごとく「正面から」捉えるカメラ。

その記事のコメント欄。炎上中。

とても全部読むガッツは無いが、「写真やらせじゃねえか。」「ヤラセだからってヒズボラレバノンが今ひどい状態なのに変わりは無いだろ。」「そういう問題じゃないだろ。」的論争が一部に見える。どこかで見たような光景。

コネクション

もはやおなじみのオーマイニュースを見に行ったら、今だかつてない大きな写真にどアップで若い兄ちゃんが写っていて本当にびっくりした。しかもスタッフって。おーい。

で、今までもこんな調子だったのかと思って「スタッフから」というカテゴリを開いてぽちぽちと見る。やはり今だかつてないどアップだった。毎回こんなんじゃ怖くて見にいけないしな。FACTAの和田紀央嬢のどアップならなんぼでも見るけど。

ん?

2.上智大学の皆さんとの懇談会の件

6月15日の夕刻、上智大学新聞学科の学生さん約15名と懇談しました。これは、同大学の橋場義之先生が鳥越俊太郎さんの毎日新聞時代の後輩というご縁で、ご自身の授業で個人的にお声掛けいただき実現したものです。

上智大学?橋場義之先生?はてどこかで。

情報ネットワーク法学会に、デジタルジャーナリズム研究会(DJ研)という研究部会があり、インターネットの普及、ブログなどの登場で変容するジャーナリズムについて月1の連続討論を行うことになったということで、私も参加してきました。上智大学の橋場義之先生、ジャーナリストの佐々木俊尚さんが運営の中心で、ジャーナリストの歌田明弘さん、ダンギルモアの「ブログ 世界を変える個人メディア」を邦訳した平さん、御手洗さん、徳力さん、R30さん、泉さん、オーマイニュースの方、出版社の方など15人が集まりました。

なんとデジャ研の主宰者が、鳥越俊太郎氏の毎日新聞時代の後輩だったとは。佐々木“ジャーナリスト生活20年”俊尚氏も毎日新聞出身でしたね。なんとまあ、みなさん毎日新聞つながりだったんですか。へー。

That's the way it is.

News23の最後に筑紫キャスターが「今日はこんなところです」と言うのは、ウォルター・クロンカイト氏の真似なんだよなあと考えながら、Googleするとちゃんと30件くらいはヒットする。なかなか「誰も知らないネタ」を出すってわけにはいかないねと思いながら検索結果を眺めていると。

あら。こんなところでお目にかかるなんて。

これはイブニングニュースのクロンカイトからの
引用だという意見をいただきました。

and that's the way it is.

を使っているんじゃないかというのですが、
これと

「今日はこんなところです」


はニュアンス全然違いますよね。

考えてみると私はクロンカイト氏が実際に話しているところをまず見たことが無い。当然オリジナルの英文も知らないわけで、しかし、筑紫氏のその一言を初めて聞いた瞬間に「これクロンカイトじゃん」と思ったのだった。さて、自分にとっての初出はどこだったのだろう。クラークかアジモフ村上春樹か…沢木耕太郎


15年ぶりくらいに「路上の視野」を出して目次を眺める。いや違う。というかこんなものページを繰って探していたら夜が明ける。だがエッセイのはずだ。「バーボン・ストリート」の目次を見る。「そんなに熱くはないけれど」という一篇を開くとビンゴ。

 次に、初老のジャーナリストが手を挙げ、「CBSのクロンカイトですが」と言いながら立ち上がると、サッチャーは一転してにこやかな顔になり、「ウェル・カム」と応じた。クロンカイトは、ダン・ラザーにその座を譲るまで永くCBSテレビでイブニング・ニュースのアンカーマンを勤め、「今日はざっとこんなところです」という口癖と共に、アメリカの国民に「アメリカの良識」として親しまれ尊敬されてきたジャーナリストである。

奥付を見ると昭和59年とある。1984年。うわオーウェル年ってもう20年以上も前なのか。うーむ。


沢木氏の訳は「ざっと」が多いが、筑紫氏のとほぼ同じと見てよいだろう。もちろん筑紫氏がこれから引いているという保証は全く無い。自分としては短くするなら「ざっと」が重要で「今日は」は落としてもよい気がする。いや駄洒落ではなく。

それなりにアメリカで生活していた経験のある人に訳例を聞いてみると『「こういう感じです」って感じですかねえ』という返答だった。シチューションによって雰囲気がずいぶん変わるということは主張していた。

まあこんなところです。