初心

「初心忘るべからず」ということわざがあります。これは、能の大成者・世阿弥(ぜあみ)の名句です。
初心は「最初の決心・思い立った初めの心」という意味ですが、ほかに、「習い初め、慣れない」などという意味もあります。
そもそもは、仏教語の初発心(しょほっしん)から出た「初めて悟りを求める心をおこすとき、正しい悟りへの道は開かれているという教え」という言葉で、意味合いとしては、「初心はたいへん大切だ」ということを言ったものです。
しかしながら、目まぐるしく変化する現代においては、変化に対応するということも大切です。
気持ちを新たにしたり、切り替えることで、周りの状況変化に伴い、軌道修正することです。
但し初心には、自身からの単独・自発的なことだけでなく、周囲の環境(技術、文化、風土、人など)から醸成されて湧き出てきたもの(こと)が多くあるはずで、期待感などが含まれている場合もありますので、基本的なフィロソフィー(一貫した信念)は持ち続けることは重要です。
参考:『東京IT新聞 「IT坊主の無駄方便」』