ようやくの日射し、ハクサイの移植

きょうは、久しぶりに青空を見ることができました。9月に入って台風上陸が相次ぎ雨や曇りの天気が10日以上も続いたので、「ようやくの日射し」でした。ベランダで育てたハクサイをようやく移植しました。
最近は毎年、ハクサイは盆の頃ベランダで種まきして、9月中旬以降に畑に移植してきました。今年は少し遅れたが、それでも9月中旬には移植できる大きさになりました。ところが、毎週のように台風接近のニュースが流れるので、移植の機会を逃してしまい2週間も遅れてしまったというわけです。おかげで苗の大きなものは、直径20cmを超えるほどに成長。これが今朝のハクサイです。

日射しが出ても、土の水分が過剰でべとべとした状態で野菜を移植すると、せっかくの土壌が悪くなるので避けた方が賢明です。午後になって土が乾いてきたので、ようやく移植しましたが、これがその様子。マルチシートを敷いてあるのはヨトウムシ対策のつもり。もちろん植穴の下には、2週間前から、たい肥を敷きこんであります。

モンシロチョウが飛んできて、せっかくのハクサイに産卵しないよう、防虫ネットをかぶせて完成。今年で10年目を迎える手作りキムチの重要な材料ですが、今年は20株程度を植えました。畑は菜っぱ類でいっぱいです。

ところで、「ようやくの日射し」と書きましたが、「ようやく」の語源は何だろう、ということで「goo辞書」で調べてみました。


ようやく〔やうやく〕【▽漸く】
[副]
1 長い間待ち望んでいた事態が遂に実現するさま。やっとのことで。「戦争が終わり―平和になった」
2 苦労した結果、目標が達成できるさま。かろうじて。何とか。「迷ったすえに―たどりついた」
3 物事がしだいに進行して、ある状態になるさま。だんだん。
「人々は―に列を乱して」〈漱石・趣味の遺伝〉
4 ゆっくりと。おもむろに。
「―歩みて帰る」〈今昔・七・四四〉
[補説]「ややく」に「う」が加わったという説、「やくやく」の音変化とする説などがある。
出典:goo辞書
[副]は、副詞の意味であり、「ようやく」の意味はこんなことだろうと思うのですが、どうして「ようやく」というのかということについては、「ややく」に「う」が加わったという説、「やくやく」の音変化とする説などがあるということでした。
畑の「ようやく」を探してみたところ…。まずこれ。一日の夜の長さが長くなってから、花を咲かせ実をならせる短日植物のハヤトウリ。これが花です。直径は1cm足らずで、同じウリ科の中では驚くほど小さい。どの花にも、黒い蟻が群がっています。

上の写真も雌花ですがこちらは開化前。先端の雌花が開いて受粉すると、その下の実が成長を始めます。

小さな実が大きくなって400gもの重さになるとは思えないが、これがそうなるから不思議です。

1個のハヤトウリから、芽が出て伸びた蔓がいまや、畑の一角を覆いつくしています。とにかく馬力のある植物です。この株にたくさんの花芽がついているので、これから食べきれないほどの実がなるはずです。

次の「ようやく」はこのヒガンバナ。赤だけでなくクリーム色の花も咲いてきた。

切り花としては、あまり日持ちしないが、季節の花として飾ってあります。

酔芙蓉もようやく花をさかせ始めました。毎年この季節になると高さ2mほどに成長し、たくさんの花を咲かせる酔芙蓉は、朝白い花を咲かせ、夕方には赤に染まる習性がありますが、日射しがないせいか夕方になっても白いまま。それがきょうの午後は、うっすらとピンクに染まっていました。赤く萎んでいるのは、昨日咲いた花。日射しがなくて夕方白くても、一晩たつと赤くなる仕掛けがあるようです。

ピンクの花と戯れるハナバチ。花粉まみれになりながら、ヨタヨタと体重を持て余したような動きをしていました。このハナバチは熊蜂と呼ばれることがありますが、同じ熊蜂と呼ばれることがある、獰猛なスズメバチとは大違いで、こちらは人を刺すことはほとんどないし、間違って刺されても毒はほとんど少ないので心配はないということです。




ーきょうの一枚 ジョロウグモ
興味のつきないクモ。たぶん食物連鎖に大切な働きをしていると思います。

食物連鎖といえば、その頂上部を占めるダイサギ。ザリガニをとらえていた。「やっと」ではないようです。

こんな優雅な姿も見せてくれました。

こうして見ると、「ようやく」か「やっと」かは、別として、この間まで猛威を奮っていた荒天もおさまり、自然界は大きく秋に向けて舵をきり始めたようです。