台湾 退休軍公教人員優惠存

台湾には「退休軍公教人員優惠存款」、つまり１８％優先銀行口座が軍や教師の公務員に与えられている。普通の預金の金利が１％も満たない中、１８％もの金利が付く預金口座は特権的だ。

１８％金利の口座は、打ち出の小槌。自身のみならず家族や親戚一同、養えるだけの収入源となる。資産も持たず大陸から逃れた多くの外省人にとっては大きな救済であり、また台湾（中華民国）が人材を得るための制度として開始したが、現在では公務員の既得権益と見られている。それを現在の総統、蔡英文は廃止するという。それ以前にも、民進党が政権を担った際、段階的に利率改正が行われてる。

財産を放棄して、身寄りのない台湾に大陸から逃れてきた人々が、命をかけて守ってきた中華民国。台湾に国が存在するのは国民党のお陰であり、国民党がなければ今頃、共産党支配となってた。だから多少の金利優遇は恩給として当然と考える人もいる。

１９８０年代以降に生まれてきた台湾人は「天然独」と呼ばれ、台湾が独立した民主国家であることは当然とし、自身は台湾人であり、中国人ではないという意識を初めから持っている世代。低経済成長時代を生きてきた、この世代にしてみれば１８％金利を正当化する理由は見えない。

自分は恩給を与えるなら口座の金利ではなく、振込額を定額で制度を設計し、恩給の対象となるのを口座ではなく、個人や年月を限定すれば良かったのにと思う。口座の金利では財テクの対象となるからだ。このような所得と直接関係する制度は、職業別、世代別の対立を生み、政治的対立を激化させる。またそのことが時代の波を作り、先の選挙での蔡英文率いる民進党の大躍進に繋がったのではないだろうか。

参考：
http://examgodfather.pixnet.net/blog/post/25418513-18%E8%B6%B4(18%25)-%E9%80%80%E4%BC%91%E5%85%AC%E5%8B%99%E4%BA%BA%E5%93%A1%E5%84%AA%E6%83%A0%E5%AD%98%E6%AC%BE(%E5%84%AA%E5%AD%98)%EF%BC%8C%E7%9B%B8%E9%97%9C
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%87%BA%E7%81%A3%E5%A4%96%E7%9C%81%E4%BA%BA#cite_note-2
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%84%B6%E7%8D%A8