水曜日の購入本

昨日は古本の日でしたが、あいにくの雨で、古本屋めぐりをしませんでした。今日は小雨で夕方雨が上がったので、少し回り道をして古本屋に立ち寄り帰りました。

まずはBから。雨だったせいか、あまり人は多くはなかったのですが、あの携帯セドリストがいました。帽子をかぶり、耳にはヘッドホン、右手に携帯、左手に本。いい本があったら、それをカゴに投げ入れていました。

そういう本屋さんの使い方もありますが、周りのことを気にしないで本を物色するのはやめてもらいたい。それと、本をカゴに投げ入れるのはやめてもらいたい。彼らを見てそう思いました。

それはそてとして、本の話。今日は古本屋さんで単行本を、Bで文庫と新書を重点に見て回りました。いつもの2店から次の本を購入しました。

4月から『吉田一穂詩集』を探していましたが、大手書店で在庫を聞き、信山社でも尋ねても、すでに在庫切れとのことでした。事あるごとに気にかけていましたが、見つけることができませんでした。

今日Bの通常本の棚で、なんと『吉田一穂詩集』を発見! 急いでその本を抜きました。すでに半ば諦めていましたので、ダメもとの気持ちで棚を探しました。すると、こういうこともあるのです。本当に不思議です。

こうした出会いは今回だけではなく、何度も体験してくると、本当に思い通じるとしか言いようがありません。この本一冊でも今日の成果は十分過ぎます。こういうことがあるので、古本屋めぐりは止められません。

吉田一穂詩集 (岩波文庫)




それから、もう一冊を紹介しておきます。

今回の「BRUTUS」は30周年記念「ポップカルチャーの教科書」と題して特集を組んでいます。記念号のせいもあるのですが、内容が充実しています。まだ全部を読み切っていません。

そのなかに批評家佐々木敦さんの<「ニッポンの思想」30年を読む30冊>がありました。最近の思想動向をわかりやすくまとめて解説していました。

Bの棚を何気なく見ていると、佐々木さんの新書を見つけました。まさに「BRUTUS」のタイトルの通りの書名『ニッポンの思想』。これもまったくの偶然でした。

ニッポンの思想 (講談社現代新書)



発見はぜひの場合となんとなくの場合とがあります。どちらしても、アルキメデスの叫びを体験すると本探しは止められなくなります。

アルキメデスの叫びが歓喜なのか、悲痛なのかは次の点に注意する必要があります。

(1)古本屋さんでもBでも、そうなのですが、均一本は本の点検を十分してから購入しましょう。そうしないと、ヤケ・シミ・ヨゴレなどがある場合があります。というより、だから均一本なのです。この点を忘れずに。

(2)最近は線引き本も多くなっているような気がします。購入する前に1ページずつすべてを確認することができません。ぱらぱらとチェックをしますが、中ページのたった1行に線引きを見つけ、愕然としてことがありました。油断禁物です。

今日の購入本のチェックはすでに終了しています。気になったのは大橋さんの本。地に丸Bの印あり。この丸Bは本の流通上の古本の印ですが、これを買うときに見落としていました。