坪内祐三『新書百冊』再読

何となく雨の一日。午前は雨が降りしきり、昼は陽射しが差し込み、夕方雨上がり、なぜか寒くなってきました。一日の天候が曇り、晴れ、また曇る、と変化が目まぐるしい。そして、いつの間にか冬に。

10月22日、いま私はブログを書いています。何についての記事かというと、久々に再読した坪内祐三さんの『新書百冊』ついて。

ご承知の通り、新書は古本としてあまり人気がありません。この新書で紹介されているようないい新書が多々というのに、なぜでしょう? この疑問をどうにか解きたいと思っているのですが、まだその糸口さえ見つけられずにいます。

いま、ふと、この新書で紹介されている新書をすべて揃えてみたいという欲求が駆られています。そう言い出したら、取り止めがなくなります。きっと、百冊が二百冊、三百冊、それ以上になってしまいます。

この新書は新書の良さを紹介しているとともに、新書への興味をさらに喚起してくれました。これも坪内さんの目の確かさがあればこそです。やはり、本の本は坪内さんの独断場です。

更にうれしいのはこの新書で紹介している百冊リストが掲載されています。またすべての書名索引まで付いています。編集者柴田光滋さんの丁寧な仕事です。

いい作家はいい編集者に出会う。これもまた本の神様の仕業なのでしょう。


新書百冊 (新潮新書)       書中日記      慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代 (新潮文庫)