カシワキリガ.【写真日記虫】

yyzz22006-05-05

 日の入りが18時40分.今は17時45分だ.まだ天文薄明が終わっていない.
 早めの時間帯のテスト.エダシャク疲れもあって,今日は一休みの気分である.案の定,虫ゼロである.
 今日はとっとと寝るぞー.


 というわけで収穫なし.虫なしも立派なデータには違いない.
 今回は昨日の補遺.


 案内地図板の杭の高いところのカワゲラ.眉間から胸背にかけてオレンジの筋が走っている.アミメカワゲラ科だろうか.
 
06年5月4日20時33分,苫小牧市樽前.


 右上はカシワキリガ
 学名は"Orthosia gothica".「豊穣の女神+ゴシック風の」である.「ゴート人の」とまで解釈する必要はなさそう.ドイツの(n‘┏┓‘)η文字のイメージでは.全然間違っているかもしれないので,これを読んで信用しないこと.判明した時点でいつの間にか訂正されます.
 図鑑では『蛾類図鑑下』の記述が最も秀逸である.

♂の触角は美しい両櫛歯状.下唇鬚第3節はあまり長くない.前翅は新鮮なものは紫色の輝きがある.他の種との区別は前翅の黒紋によってきわめて容易である.(p.85)

 図鑑の説明文は,まだ見ぬ虫へのいざないでもある.読んで心がときめくような主観や思いこみが入ったレトリックは科学的ではないとはいえ,初心者はそうやって虫の見方を学んでいくのだと思う.
 この画像でも翅がフラッシュに反射している.カバキリガではこういうことは起こらない.後者は蚊取り線香の灰を思わせる色と肌合いを持っている.


 この記事は6日に書いているのだが,6日早朝の公園のトイレに蜘蛛を撮りに行ったところ,このカシワキリガがいた.今がシーズンなのかもしれない.

06年5月6日4時38分,苫小牧市樽前,錦大沼公園
 紋が赤みを帯びている.『蛾類大図鑑』では

前翅の黒色部が赤褐色に置き換えられた個体はヨーロッパでも知られ,日本では北海道の標本に比較的多出する.(p.712)

とのこと.この画像も翅が反射している.
 なるほど,この紋も,ヨトウガ類の例の雨漏りの染みみたいな腎臓型の斑の構成部分をなしているのだな.