競輪オタが非オタの彼女に競輪世界を軽く紹介するための10人

まあ、どのくらいの数の競輪オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、 

「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、

 その上で全く知らない競輪の世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、競輪のことを紹介するために

見せるべき10人を選んでみたいのだけれど。

(要は「CLUB KEIBA」の正反対版だな。彼女に競輪を布教するのではなく

 相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、客層的に過大な負担を伴うA級の競輪選手は避けたい。

できればS級、元S級にとどめたい。

あと、いくら競輪的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。

競馬好きが『ニジンスキー』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

競輪知識はいわゆる「ロードレース」的なものを除けば、中野浩一程度は見ている

サブカル度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

滝澤正光(千葉)

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「フラワー以前」を濃縮しきっていて、

「フラワー以後」を決定づけたという点では

外せないんだよなあ。

ただ、ここで競輪オタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この伝説豊富な選手について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、

それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、

オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

神山雄一郎(栃木)、十文字貴信(茨城)

この人たちって典型的な「競輪オタクが考える一般人に受け入れられそうな

選手(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには

一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

「競輪オタとしてはこの二人は“選手”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。


 …ここまで書いて力尽きました。増田やはてブでここ2,3日はやってたアレを競輪でもやってみようと思ったわけですが、生身の人間って難しいですね。だからこそ競輪は面白い!ときれいにまとまったところでおやすみなさい。


 で寝たわけですけど、うちにしては珍しくブクマが2つもついたのであわてて続きをやりますよ!

川島聖隆(香川)

ある種の競輪オタが持っている徹底先行への憧憬と、先行職人のこだわりを

彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも佐々木邦彦的な

「童貞的なださカッコよさ」を体現する体型

「童貞に親近感のわく不器用さ」を体現する脚質

の二点をはじめとして、オタ好きのする属性をちりばめているのが、紹介してみたい理由。

佐々木龍也(神奈川)

たぶんこれを見た彼女は「中野浩一だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

この系譜の選手がその後続いていないこと、これが花月園では大人気になったこと、

アメリカなら実写テレビドラマになって、それが日本に輸入されてもおかしくはなさそうなのに、

日本国内でこういうのがつくられないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、

という妄想的願望。

安福洋一(奈良)

「やっぱり競輪は年寄りのためのものだよね」という話になったときに、

そこで選ぶのは伊藤公人でもいいのだけれど、

そこでこっちを選んだのは、この選手にかける奈良の競輪オタの思いが好きだから。

地元記念を毎年獲りに行っても取れないという彼が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、

その「捨てる」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。

安福の現役生活を俺自身は冗長とは思わないし、もう獲れないだろうとは思うけれど、

一方でこれが松本や野原ならきっちり獲ってしまっただろうとは思う。

なのに、各所に頭下げて地元に斡旋を頻繁に回してもらう、というあたり、どうしても

「自分の物語を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、

たとえ安福ががそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。

選手自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

伊藤豊明(愛媛)

今の若年層で伊藤を見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、

だから紹介してみたい。

児玉広志よりも前の段階で、

四国の哲学とかゲリラ技法とかはこの選手で頂点に達していたとも言えて、

こういうクオリティの選手が特別競輪でこの時代に勝っていたんだよ、というのは、

別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、

なんとなく四国の競輪オタとしては不思議に誇らしいし、

いわゆる小倉竜二でしか四国の追い込みを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

渡辺一貴(滋賀)

マーク屋の「仕事」あるいは「競輪道」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、

ということではなくて。

「泥臭い競輪を毎日生きる」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、

だからこそ奈良記念覇者は大井啓世以外ではあり得なかったとも思う。

「人情的な日常を生きる」というオタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、

その「オタクの気分」の源は渡辺一貴にあったんじゃないか、

という、そんな理屈はかけらも口にせずに、

単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

香川雄介(香川)

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

こういう外道風味の競輪をこういうかたちで戦法化して、それが非オタに受け入れられるか

気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

涼宮ハルヒ四宮哲郎(京都)

9人まではあっさり決まったんだけど10人目は空白でもいいかな、などと思いつつ、

便宜的に四宮を選んだ。

滝澤から始まって四宮で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、

窓場加乃敏に次ぐ親王牌にしか出られない京都の選手でもあるし、

紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい選手がいそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10人目はこんなのどうよ、

というのがあったら教えてください。