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リハ医の独白 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2015-12-20 胃瘻造設をめぐる中医協議論

胃瘻造設をめぐる中医協議論

 胃瘻造設をめぐり、中医協で議論が行われている。関係するのは、以下の3つの資料である。


【関連エントリー】

 PEG施行件数は長期低落傾向(2015年11月29日)


 平成27年度診療報酬改定の概要は下記のとおりである。


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 以下の点で改定が行われた。

(1)胃瘻造設術料の大幅な引下げがなされた。特に年間胃瘻造設術件数が50件以上の施設は、より厳しい報酬設定となった。

(2)嚥下造影または嚥下内視鏡検査を行った場合には、胃瘻造設時嚥下機能評価加算が設けられた。

(3)摂食機能療法に、経口摂取回復促進加算が設けられた。

(4)胃瘻抜去術の点数が追加された。


 総−5−1(PDF:3,376KB)(胃瘻の造設等の実施状況調査)をみると、平成27年度診療報酬改定が現場に大きな影響を与えていることがわかる。

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 関連エントリーでも触れたが、PEG施行件数はもともと長期低落傾向にあり、2008年度の年間約10万件が2014年度には約6万件と大幅に減少している。今回の診療報酬改定の結果、胃瘻造設術が減ったと回答したのが、全体では21.1%、年間50件以上施行している施設では30.9%に及ぶことをみると、胃瘻造設抑制の傾向はさらに強まっている。


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 基本点数の減少を補う意味も含め、胃瘻造設前に嚥下機能検査を行う施設が増えている。特に胃瘻造設件数が50件以上の施設では、胃瘻造設前に嚥下機能評価を行う患者が増えたという質問に、大いにあてはまる、あてはまると答えた施設が46%に及ぶ。また、胃瘻造設時嚥下機能評価加算の届出を行っている医療機関は、全体の46%となっている。しかし、胃瘻造設件数が50件以上の医療機関に限ると、届出を行っている医療機関は全体の13%にとどまっている。


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 胃瘻造設件数が50件以上と多い医療機関からすると、診療報酬が80/100とならないための規定、全例に嚥下機能評価を行う、経口摂取回復率35%以上という2つの規定は、ハードルが高すぎる。特に、胃瘻・鼻腔栄養とも退院・転院が多く、1年以内の経口摂取回復率を調べることなど到底不可能である。同様の理由で、経口摂取回復加算の届出は、胃瘻造設件数が50件以上の医療機関ではゼロとなっている。

 以上をふまえ、今回の診療報酬改定では、胃瘻造設および摂食機能療法に関し、次のような改定が行われようとしている。


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 「胃瘻造設の際に求められる嚥下機能の回復を評価する指標について、施設における嚥下機能やその回復の見込みを適切に評価できる体制や、嚥下機能の維持・向上に対する取組みに関する視点を取り入れることとしてはどうか。」という記載をみると、アウトカム評価だけでなく、ストラクチャーとプロセスの評価を取り入れることになると予想する。具体的には、多職種が関わって、嚥下評価・口腔ケア・食事工夫などを行うことを評価することが想定されている。

 一方、摂食機能療法に関しては、「検査等によって他覚的に存在が確認できる嚥下機能の低下」とあることより、嚥下造影や嚥下内視鏡が義務づけられる可能性が高い。なお、「経口摂取回復促進加算の要件として、経口摂取回復率35%の他、データ取得が比較的容易な短期のアウトカムについての基準等を設け、そのいずれかを満たした場合であれば評価する」に示されている「データ取得が比較的容易な短期のアウトカム」について何を示すのかはわからない。経口摂取と経管栄養を併用している状態でも評価するということかもしれない。

2015-12-11 体制強化加算の医師専従要件緩和などその他の改定項目

体制強化加算の医師専従要件緩和などその他の改定項目

 中央社会保険医療協議会 総会(第316回)平成27年12月2日が開催され、リハビリテーションに関する診療報酬改定の議論が行われた。個別事項(その5;リハビリテーション)についてが議論のもとになった資料である。

 今回は、これまで紹介してきた回復期リハビリテーション病棟、廃用症候群、そして、維持期リハビリテーション以外の問題を簡単に紹介する。なお、最後の摂食機能療法に関する課題は、本日行われた中央社会保険医療協議会 総会(第319回)平成27年12月11日、個別事項(その6:技術的事項等)について 総−1(PDF:7,358KB)で、胃瘻問題が論じられているので、別の機会に検討する。


 今回は、課題と論点の部分のみを列挙し、簡単に解説を加えるのみとする。


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 心大血管リハビリテーションを普及させるために、循環器科や心臓血管外科の標榜がなくても実施できるようにするという提案である。具体的には、発症から1ヶ月以上経った心筋梗塞や大血管疾患を想定している。しかし、心大血管疾患リハビリテーション料(II)の方は、1単位105点と極めて低い点数となっている。医師要件を緩和しても、点数が上がらない限り普及はしないのではないかと予想する。


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 リハビリテーション職の専従要件緩和に関する提案である。


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 こちらは、回復期リハビリテーション病棟入院料1の医師専従要件緩和の提案である。具体的には、外来、訪問診療、他の病棟の患者の診療(当該回復期リハビリテーション病棟から一時的に転棟した患者の診療を含む)が想定されているようである。無駄に厳しかった医師要件の緩和であり、歓迎すべき改定である。ただし、同時に、体制強化加算の点数が引き下げられる可能性もある。


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 ADL維持向上等体制強化加算に関しては、全く普及していない。急性期病棟に専任の療法士を張りつける試み自体を行っている医療機関は見聞きするが、診療報酬自体が低すぎるため算定に至っていない。「評価を充実」という用語は診療報酬アップという意味の厚労省用語だが、どの程度上がるか見極める必要がある。


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 こちらは規制強化である。初期加算、早期加算の要件は、発症日・手術日が明確な疾患に限られる。慢性期疾患や廃用症候群は明確に除かれることになる。


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 こちらは規制緩和であるが、訓練室以外(病棟、階段、病院敷地内の屋外)でのリハビリテーションが普及しているなか、今更ながらという感がする。


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 リンパ浮腫に対するリハビリテーションの普及を目指した改定である。

2015-12-08 維持期リハビリテーションの規制さらに厳しく

維持期リハビリテーションの規制さらに厳しく

 中央社会保険医療協議会 総会(第316回)平成27年12月2日が開催され、リハビリテーションに関する診療報酬改定の議論が行われた。個別事項(その5;リハビリテーション)についてが議論のもとになった資料である。

 今回は、維持期リハビリテーションに係る課題と論点の部分を紹介する。


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 「維持期」の、脳血管疾患等リハ又は運動器リハを実施している、入院中以外の、要介護被保険者、という4つの条件を全て満たす者は、平成28年4月1日以降は、月13単位を上限として算定可能な疾患別リハビリテーションを受けることができないとされている。要介護被保険者に当てはまらないものとは、介護保険被保険者でない場合と介護保険被保険者であっても要介護認定を受けていない場合となっている。


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 「維持期」の除外規定は上図に記載されているが、該当するかどうかの判断は難解である。レセプトコメント記載も必須となっており、手間がかかる。様々な状況を考慮すると、脳卒中や大腿骨頚部骨折などでは、要介護認定を受けていると、標準算定日数を超えた時点で医療保険でのリハビリテーションが打ち切られる可能性が高くなると判断せざるをえない。


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 しかし、厚労省はこのまま維持期リハビリテーション規制を強化して良いかどうか、悩んでいるようである。平成18年度診療報酬改定時に展開されたリハビリテーション医療切り捨て反対署名運動に対するトラウマが、未だにあるように思える。論点の1番目には、「要介護者被保険者については、平成28年4月から維持期リハビリテーションを介護保険へ移行することとされているが、移行の例外とすべき患者の状態等として、現行で例外とすることとされているもののほか、どのようなものあるか。」という記載がなされている。維持期リハビリテーション規制強化にあたって、可能な限り異議が出ないようにしたいと考えているように読み取れる。

 なお、論点の2番目、介護保険のリハビリテーションの体験という提案は、「標準的算定日数 の3分の1が経過する日までを目安に」という制限が現実的ではなく、利用する者は少ないと予想する。


 脳卒中モデル(脳卒中や骨折など急性発症後に緩やかに生活機能が回復するモデル)では、急性期・回復期・維持期という区分がなされている。しかし、この区分は日本独特のものであり、欧米の論文などでは、急性期・亜急性期・慢性期に分けられるのが普通である。医学的リハビリテーションの治療効果が高い亜急性期から慢性期初期の部分を回復期として独立させたことが、長期入院が多い日本の現状にマッチし、回復期を含む区分が普及した。しかし、回復期以降に生活機能が改善することも少なからずあり、回復期が終わったら維持期という表現は誤解を招く。維持期の代わりに生活期という用語を使用することもあるが、この用語にも改善の意味合いは少ない。

 日本では、急性期と回復期の段階に、医療保険でのリハビリテーションを行うことは合意されている。一方、疾患別リハビリテーション料標準的算定日数を超えた時期、いわゆる維持期に相当する時期に関しては、医療・介護資源の適正配分の意味もあり、医療保険でのリハビリテーションに制限が加えるという厚労省の方針はこの間一貫している。


 今後、脳卒中や骨折などの後遺症がある者に対し、疾患別リハビリテーション料標準的算定日数を超えた時期にリハビリテーションを継続するためには、2つの方法のどれかを選ぶことになる。

(1)生活機能維持・改善を目指した介護保険でのリハビリテーション

 要介護認定者のほとんどが対象となる。生活を営む現場で実施する訪問リハビリテーションや、社会的交流・レスパイトケアの意味も含めて行う通所リハビリテーション、この2つの需要は今後いっそう高まる。

(2)生活機能改善を目指した医療保険でのリハビリテーション

 ADLがほぼ自立し、要介護認定を受けない者の場合、失語症、上肢機能、歩行能力の改善、復職などの社会参加を目指したリハビリテーションが継続して行われる。目標と期間を明確にして行われることが前提であり、標準的算定日数は超えることも少なくないが、数年単位に及ぶことは想定されていない。

 患者の評価をしっかりと行い、どちらでも対応できるようにしておくことが、リハビリテーション専門医療機関の責務と考える。


 なお、一つ気になるデータが呈示されている。

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 「維持期リハの外来患者のうち、脳血管疾患等リハ(廃用症候群以外)では過半数が、脳血管疾患等リハ(廃用症候群)、運動器リハにおいても、それぞれ20-30%前後が、標準的算定日数以後3年以上経過しており、一部の患者で医療保険による維持期リハが長期化していることが認められた。」となっている。にわかに信じがたいデータだが、外来リハビリテーションの実態を表しているものと考える。目標が不明確なまま、漫然と長期間、医療保険でのリハビリテーションが実施されている、という非難の根拠になりかねない。憂慮すべき現状と考える。

2015-12-05 廃用症候群に対するリハビリテーション料が独立した項目へ

廃用症候群に対するリハビリテーション料が独立した項目へ

 中央社会保険医療協議会 総会(第316回)平成27年12月2日が開催され、リハビリテーションに関する診療報酬改定の議論が行われた。個別事項(その5;リハビリテーション)についてが議論のもとになった資料である。

 今回は、廃用症候群のリハビリテーションに係る課題と論点の部分を紹介する。


【関連エントリー】


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 上図の元になった調査は、社会医療診療行為別調査である。社会医療診療行為別調査:結果の概要に、各年度6月分の診療行為がまとめられている。より詳細な資料は、最新結果一覧 政府統計の総合窓口 GL08020101にある。例えば、統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103内にある、平成26年社会医療診療行為別調査の第1表を開くと、全ての診療行為別の一覧表が呈示される。

 平成25年6月と平成26年6月を比べると、脳血管疾患等リハビリテーション料(廃用症候群)は、131,018件から90,554件(69.1%)へと急落している。平成26年度診療報酬改定の結果、廃用症候群に対するリハビリテーション料算定が抑制されたことが如実にわかる。


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 廃用症候群の主な対象は、予備能力の低い虚弱高齢者である。このような患者に対し、リハビリテーション医療を提供できにくくなったことに対し、上図のような理由をつけ、厚労省は軌道修正を図ろうとしている。関連エントリーでも指摘したが、心大血管疾患やがん患者リハビリテーション料は施設基準が厳しく、算定している医療機関が少ないため、リハビリテーションを実施しにくい現状が生まれている。特に注目すべきは、運動器不安定症との関連である。


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 廃用症候群に代わって、リハビリテーション医療の現場で多用され始めたのが運動器不安定症である。運動機能低下をきたす疾患のうち、1.脊椎圧迫骨折および各種脊柱変形(亀背、高度脊柱 後弯・側弯など)から9.下肢切断までは、運動器不安定症という病名がなくても、リハビリテーション提供は可能である。したがって、10.長期臥床後の運動器廃用と11.高頻度転倒者が独自の対象疾患となる。また、機能評価基準の1.日常生活自立度:ランクJまたはA(要支援+要介護1,2)も対象となる。歩行不可能であるランクBとCは運動器不安定症の対象ではないことに注意が必要である。

 上記基準のうち、10.長期臥床後の運動器廃用が今回の改定の対象となる。


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 論点のうち、「原疾患に対する治療の有無にかかわらず」と「他の疾患別リハビリテーション料等の対象者かどうかにかかわらず」の部分は、廃用症候群に対するリハビリテーション料対象者の拡大であり、歓迎すべき内容である。

 おそらく、疾患別リハビリテーション料のひとつとして廃用症候群リハビリテーション料が加わり、運動器リハビリテーション料の対象となっている運動器不安定症のなかから長期臥床後の運動器廃用が除かれることになると予想する。なお、リハビリテーション関連診療報酬の割合が上昇していることを考慮すると、診療報酬は引下げられ、算定日数上限も運動器リハビリテーション料なみになるのではないかと推測する。

2015-12-02 回復期リハ病棟に関わる診療報酬改定の論点が明らかに

回復期リハ病棟に関わる診療報酬改定の論点が明らかに

 中央社会保険医療協議会 総会(第316回)平成27年12月2日が開催され、リハビリテーションに関する診療報酬改定の議論が行われた。個別事項(その5;リハビリテーション)についてが議論のもとになった資料である。

 本資料のなかで、最も重要な課題は回復期リハビリテーション料に関するものである。


 「回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーションの効果・効率」、「高密度にリハビリテーションを実施する医療機関のリハビリテーションの効果・効率」と題したプレゼンテーション資料が16-19ページにある。脳血管疾患等リハ(廃用症候群以外)に関するものを下記に呈示する。

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 出典となった検証調査(27年度調査)とは、中央社会保険医療協議会 総会(第313回)平成27年11月18日の、診療報酬改定結果検証部会からの報告について、総−5−2(PDF:6,397KB)のことである。この資料120-126ページに、リハビリテーション実施状況調査(回復期リハ病棟票)があり、124ページがADL調査のもとになった調査票となる。よく見ると、「FIM を選択した場合は、運動項目 91 点満点でご記入ください」とある。したがって、12月2日の中医協に「10日あたりのADLの向上」の例として出されたものは、運動FIM効率(1日あたりの運動FIM改善)×10日間の値である。中央値が1.90となっているが、別の表現をすると運動FIM効率0.19ということになる。

 中医協資料をみると、1日あたり3単位以上6単位以下の方が効率が良いようにさえ見える。また、高密度にリハビリテーションを実施する医療機関のなかで効率が悪い医療機関と良いところでは、平均年齢、認知症患者(認知症III以上)割合、入棟時平均ADLで大差がないように見える。ただし、p値をみると、効率がわるいところは、平均年齢がやや高く、認知症患者の割合が多い傾向があると読み取ることもできる。残念ながら、発症から入棟までの期間(起算日と入棟日で算定可)、入院期間(入棟日と退院日で算定可)では比較されていない。運動FIM効率が良いところのほとんどは良質のリハビリテーションを提供しているところが多い。しかし、急性期医療機関と一体となって発症から早期に受入れを行い、リハビリテーションが不十分であろうと構わずに短期間で退院させるようなところでも、見かけ上の運動FIM効率をあげることは可能である。運動FIM効率だけでリハビリテーションの質を論ずることには慎重となるべきである。なお、ADL改善に大きな影響を及ぼす発症前のADLは、今回の調査項目には含まれていない。


 診療報酬改定の方向性は、下記のとおりになる。

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 論点の部分「回復期リハビリテーション病棟の入院患者に対するリハビリテーションについて、医療機関ごとのリハビリテーションの効果に基づく評価を行うこととし、提供量に対する効果が一定の実績基準を下回る医療機関においては、1日6単位を超える疾患別リハビリテーションの提供について、入院料に包括することとしてはどうか。」ということが実際に実施された場合、大打撃を受ける医療機関は少なくないと想像する。


 患者の選別が強化されるのではないかという懸念も抱く。運動FIM効率が使用されるかどうかは不明だが、もし、使われるとなった場合、運用に注意が必要となる。

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 上記は過去に学会発表した資料の一部だが、運動FIM改善は33-42点付近が最も高い山型を示すことが知られている。低い方は重症患者が多いため、一部を除いて低いレベルにとどまる。また、高値群は天井効果で伸びが悪い。運動FIM効率をあげようとすると、この両者が対象者からはずれる可能性がある。重症患者だけでなく、ADL指標では推し量れない目標、例えば、IADL能力向上、失語症改善、上肢巧緻性向上を目標とした患者も回復期リハ病棟に入りにくくなる。

 診療報酬改定における成果主義は、平成20年度に実施された回復期リハ病棟に対する日常生活機能評価導入から始まった。今回の改定は成果主義をいっそう強化するものと言える。