難解俳句と呼ばれているものを紐解く 児 島 庸 晃 俳句を何十年も作り続けていると、見るもの全てが有り溢れている句に思え、つまらない俳句に思えてくる。心で受け入れようとはしなくなる私。そんな毎日につまらなさを思う私。日々視る自然や物事にも興味が薄れてゆく私自身は青年時代への憧れが募る。なんとなく新鮮な句への望みを思うのだが、時には吃驚するような句との出あいがあると嬉しくもなる。その嬉しさとは俳句をラッピングすることの楽しさであった。 ラッピングには透明感がいる。外側から見ても中が見えるようにすること。中が見えていること。これは俳句の難解性をなくすための手法でもある。難解俳句には二つの種類がある…