ジュンク堂店長を務めていた福嶋聡さんの400ページを超える大著。著者紹介で「2022年まで難波店店長をつとめる」と書いてあるので今は何をしているのだろうと思いつつ、1959年生まれなので職場は「ご卒業」されているのかもしれない。発信力のある書店員としてインタビュー記事や文章は読んだことがあるが、著書を読むのは初めてだ。 結論から言うと福嶋さんはヘイト本を棚から外さない。近年、いわゆる「町の書店」が減ってきたが、逆に個性的な書店の開店も目にする。そのような小規模書店は売り場も限られているし、セレクトショップのように店側のチョイスで本を並べている。その結果として、ヘイト本が棚から外れるのはアリだろ…