星乃治彦さんがドイツ語から邦訳した『男の歴史 市民社会と<男らしさ>の神話』は、トーマス・キューネの本という印象が強かったですが、全10章をそれぞれ別の人が執筆している一冊でした。10人分の論文(?)を一人で訳すのはなかなか大変そうです。1996年に原著“Männergeschichte-Geschlechtergeschichte(男の歴史―性の歴史)”が刊行され、97年に日本語版が出ました。 www.kashiwashobo.co.jp 各章はおおよそ時代順に掲載されており、古い時代から始まって、現代に近づいて終わる構成でした。 序 性の歴史としての男性史 トーマス・キューネ第1章 家庭の…