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レリエル

(アニメ)
れりえる

  アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の敵キャラクター使徒の一。

突如、第3新東京市中心部に出現した第十二の使徒は、既存の使徒と比較して、甚だ奇異であり、尚且つ理解し難い使徒であると云える。

 彼の使徒の理解を難渋為らしめている要因は、まず本体と影の関係だろう。

 我々は過去の経験等から市街地中空に浮かんだ球体が使徒本体であると考えがちだが*1、実際には、その直下に広がる黒い影の方が使徒本体なのである。

 つまり、一見影の様に見える部分が本体であり、本体の様に見える部分が影と云う逆転現象が、本使徒の大きな特徴になっている。

 誤解を避けるために言を重ねるならば、上空の球体は我々の持つ、外光を遮った結果として出現する現象としての「影」とは異なる存在であり、厳密には「幻影」と云うべき存在である。

 なぜなら本使徒の「影」は、外的要因から発生したものではなく、内部要因(もしくは内的必然)から発生した高度な擬態と考えられるからである。

 初戦において、初号機、零号機の攻撃を受けた球体は、自らを消失させる事で攻撃を回避している。

 だが、通常弾による攻撃が効果を持たない事は、初号機の初弾で明らかなはずである。更に云えば、一度消失した「影」が再び出現する理由がない。

 これらの事象から「影」は、敵の攻撃、注意を誘引する為に存在していると考察できる。

 その誘引効果は、エヴァとの初戦に於いても有効に機能しており、先行する初号機を取り込む事に成功している。

 初期段階で初号機を失ったNERVは零号機、弐号機により、救出・反撃を試みているが、効果無しと見るや、すぐさま一時撤退を決定、初号機を使徒内に残したまま戦闘を終了させた。

 この戦いに於ける作戦展開及び撤退の決定は、葛城ミサト三佐により行われたが、後の初号機強制サルベージ計画を立案・推進したのは、E計画責任者の赤木リツコ博士であった。

 この事は、初号機の重要性のみならず、本使徒の尋常ならざる性格を端的に物語るものと云えよう。

 同博士は、強制サルベージ計画推進前に、第十二使徒について、以下の様な解説を行っている。

 「直径680m、厚さ約3ナノメートル。その極薄の空間を内向きのA.T.フィールドで支えている。その内部は『ディラックの海』と呼ばれる虚数空間。恐らく別の宇宙につながっているはず。」

 但し、ここで述べられている使徒の直径については『作戦遂行時点で』と注釈をつけねばなるまい。

 初戦以降膨張を続けた使徒は、680mの時点でそれをやめたに過ぎず、これが使徒の実際の大きさとは断言できない。

 ちなみに厚さの単位に使われているナノメートルとは、十億分の一メートルを表す単位である。


 本使徒は、見かけ上の直径こそ680mだが、内部には広大な空間が広がっている。

 初号機パイロットの「内部でレーダーやソナーが帰ってこなかった」*2との証言から、内部の境域は相当な広がりを持つものと思われる。

 パイロットの証言は更に、モニターの映像が真っ白だった点にも言及しているが、これは初号機に搭載されたカメラが機能しなかったからと考えるべきだろう。

 外部との通信が途絶えてしまったことから考えて、大部分の光学機器は機能しないと推測される。

 この異空間と通常空間を繋ぐものが、地面に広がる黒い影であり、我々が肉眼で確認できる使徒の姿である。

 この影---異空間との出入口は、使徒の意図により開閉可能とみられ、上空の球体と共に使徒の虚数回路の産物と考えられる。

 後に、一度内部に取り込まれた初号機が、上空の球体から出現したのは、この虚数回路の変調によるものと推測される。

 つまり、別の空間と自らの内部を繋げていた虚数回路が、誤って上空の球体に扉を開いてしまったのだろう。

 内部での初号機の活動は未だ不明だが、恐らくA.T.フィールドを使って使徒の虚数回路に干渉したものと考えられる。

 ちなみにレリエルは、『夜』を象徴する天使である。

関連キーワード

*1:事実、現場で対応したNERVの戦闘部隊も、初期段階では中空の存在を使徒と推定した作戦を展開している。この誤謬は、後にエヴァ初号機の一時的喪失につながった

*2:レーダーもソナーも、送信機から発されたパルス波・超音波の目標からの反射を感知する事で距離や方向を測定する

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