平成20年12月25日初版発行 裏表紙「天才絵師の名をほしいままにした兄・光琳が没して以来、尾形乾山は陶工としての限界に悩んでいた。追い討ちをかけるように、二条家から与えられた窯を廃止するとの沙汰が下る。光琳の思いがけない過去が、浮かび上がろうとしていた…。在りし日の兄を思い、乾山が晩年の傑作に苦悩を昇華させるまでを描く歴史文学賞受賞の表題作をはじめ、戦国から江戸の絵師たちを綴った全5篇を収録。松本清張賞作家の原点、待望の文庫化。」 乾山晩愁 新人物往来社の第29回歴史文学賞を受賞したデビュー作。 あとがきに「尾形乾山を主人公にした小説を書きたいと思った。兄、尾形光琳のはなやかな存在感に比べれ…