1871-1961。東京生まれ。新派の名優。
自作自演の『八犬伝』で初舞台を踏み、大阪の成美団に参加。はじめはいなせな若者役だったが、佐藤紅緑の『侠艶録』で大当たりを取り、女形として地歩をかためる。以後、泉鏡花と提携し、新派の古典となった世話物『日本橋』『通夜物語』を作り上げ、滝の白糸、稲葉屋お孝、お蔦等の演技は新派女形の軌範とされた。著書に『芸道礼讃』『わが芸談』等があり、文筆家としても独自の才を示す。
名古屋平成中村座 同朋高等学校体育館 1列15番 今年は勘三郎さんの13回忌追善を1年かけてゆかりの地を回られるようで、3月は平成18年以来となる名古屋の同朋高校体育館を「平成中村座」として上演。私はその時の公演は拝見していないのでここにお邪魔するのは初めて。同校の生徒や教員、父兄の方々がボランティアでスタッフを務められており、なかなかアットホーム感のある公演に。2月+高校の体育館=極寒では!?と怯えてましたが会場内はいい感じに暖かく、名物の仮設トイレはないものの校舎内のトイレをてきぱき案内してもらえてひどい混雑も発生せず、前方座布団席で腰とケツは死にかけましたが観劇環境としては総じてよかった…
『キリエのうた』→『ゴジラ-1.0』と同じ日にハシゴ観したら、新海誠映画の主演男優(スズメ、雲のむこう、秒速、君の名は)が四人も出てきて新海誠の新作を観にきた気分。 土曜日。夜6時〜BSフジで映画『バンクシー 抗うものたちのアート革命』放送。夜7時半「ブラタモリ」は敦賀。夜7:54「出川哲朗の充電」[TVer]はめざせ紅葉の八甲田山<青森縦断>前編( 井森美幸、とにかく明るい安村)。夜8時〜WOWOWシネマで映画『Dr.コトー診療所』初放送。夜10時〜NHK「【特集ドラマ】ガラパゴス」(織田裕二・伊藤英明)再編集版放送スタート。 夜10:30〜WOWOWシネマで映画『金の国 水の国』(浜辺美波…
個人的に、近年恒例となっている夏の京都遠征。カンカン照りではなかったが、やはり京都は暑い。外国人観光客も多く、人出はコロナ前に戻った様な印象を受ける。去年に引き続いての大和屋と愛之助による南座特別公演。客席もほぼ満員の入りで、大和屋と愛之助が組んだだけの事はある。夏には怪談と云う事で、今年は「牡丹燈籠」を持って来た。大和屋が南座でお峰を演じるのは初めてだと云う。 この「牡丹燈籠」は、元は落語中興の祖と云われる明治の大名人三遊亭圓朝の作。古今に比類を絶した名人だったと云うが、録音は残っていないのでその至芸を確認する事は出来ない。しかしこの「牡丹燈籠」を始めとして、「真景累ヶ淵」「芝浜」「文七元結…
入場時間の4,5分前に南座につく、こんなに暑いからだろう、もう開場したといっている、劇場の中はぴーんと冷やしてあり、左手に「とらや」の暖簾が見えて、えーとらやでお茶ができるんだなと思うのだ。席に着きながら上を見上げると、やわらかいアールで囲まれた折り上げ天井のうえに格天井があり、壁のヒスイ色の透かし紋様に、列を作ってぽっちり灯る赤い提灯が映えている。すんごい前の席なので、更紗模様の緞帳の織目がひとつひとつくっきりして、畳の目のように見える。きらきら光る横糸が劇場の向こうの端までずっと渡っていくのを、目で追っかけてしまうのだった。 今日の演目は『牡丹燈籠』。ずいぶん昔、亡くなった勘三郎が圓朝役で…
京都旅行から無事帰った。 体調を崩さず、台風で新幹線が遅れることもなく、見たいものはだいたい見られた。終わってみればかなりいい旅。 目的はあってもなくても、違う街で過ごすとかなり元気が出る。 就職活動や暑さで疲れていた心身がよみがえった。 続いて見たものの記録。今回は歌舞伎と展覧会について。建築は次回書く。 南座 / 坂東玉三郎特別公演 怪談 牡丹燈篭 今回のメインイベント。好きな喜多村緑郎が首都圏の公演に出演しなくなって1年以上経ち、出ている街に行くしかないとこの旅行を決めた。 緑郎が演じる新三郎は彼に恋した女が亡くなった幽霊になったのち、あの世から取り憑かれる気の毒な二枚目。悪役の要素や笑…
8月に南座で行われる「坂東玉三郎特別公演」に喜多村緑郎が出演するので行きたい気持がある。 緑郎さんも玉三郎さんも見たい。玉三郎さんは歌舞伎の本興行から距離を置くと発言しており、今後見られる機会が減っていきそうだ。そして、緑郎さんの活動で大きな割合を占めるのが玉三郎さんの舞台出演。緑郎さんを見られる機会も減ってしまいそう。 ここまでの情報なら行くしかない。 しかし、現在の私は収入が減っており、さらに前年収入基準で決まる住民税や国民健康保険料を支払う(国民年金保険料は収入を問わず固定額)ため手元に残るお金が少ない。 首都圏から京都の公演を見に行くには往復交通費、最低1泊のホテル代、公演のチケット代…
「(同じく妻。)だわ。……雛の節句のあくる晩、春で、朧で、御縁日、同じ栄螺と蛤を放して、巡査の帳面に、名を並べて、女房と名告(なの)つて、一所に詣る西河岸の、お地蔵様が縁結び。……これで出来なきや、世界は暗夜(やみ)だわ。」 という稲葉家お考(こう)の台詞を、古くは花柳章太郎や初代水谷八重子、近年では坂東玉三郎の舞台で聞いたことがあれば、あるいは「まあ、長襦袢を見ないで芸者を口説く。……それぢや暗夜(やみよ)の礫(つぶて)だわ。」と言ってのけるお考淡島千景の映画を見たならば、リフレインされる「露地の細路……駒下駄で……」という唄声の通奏低音とともに忘れられないだろう。 泉鏡花の大正三年作の小説…
8月に南座で行われる坂東玉三郎特別公演に、喜多村緑郎・河合雪之丞が出演する。 www.kabuki-bito.jp 演目は「牡丹灯篭」。 緑郎は最近東京の公演に出ないので、見たければ旅するしかない。 でもあんまりお金がないのと、8月の京都はとてつもなく暑そうなことに二の足踏む。 一応旅行方法を考える。 成田-関空のLCC 常識的な時間の便は片道7000円代。加えて我が家から成田まで、関空から南座までの交通費を合わせると片道10000円前後。 所要時間は空港での余裕を足すと6時間30分。 首都圏のターミナル駅-京都の高速バス 3列独立シートで片道10000円前後。我が家からバスターミナルまで、京…