作家。小説家。自衛官時代に宮部みゆきの作品を読んで小説の世界にのめり込みすぐ様創作活動を開始した。2000年メフィスト賞受賞作品『UNKNOWN』でデビュー。デビュー作とその続編『未完成』は、自衛隊を舞台にした本格ミステリ。その後方向転換し、『ルール』『分岐点』など第二次世界大戦時を舞台として人間ドラマを描いた戦争小説を発表している。
敵前の森で 作者:古処 誠二 双葉社 Amazon うーんうーんうーん、この人はもっと評価されて欲しいと思うのだけれど、実際文章はいいし展開も面白いしPIATも出てくるし、なんだけど、全部終わってみたら「なんかいい話」に落とし込んじゃうのはなんでだろうな。昔はもっと「綺麗だけど悲しい」「気持ちのやり場に困る」ような話が多かったように思うんだけど、なんか最近は特定の読者層に受けるような話を書いてるんじゃないかって危惧が。 まあ喜ぶ読者がいてそれを読んでくれるなら、作家冥利に尽きるのかもしれません。 イギリス人のキャラは相変わらず慇懃無礼で良い(笑)
古所誠二さんの「いくさの底」読みました。 いくさの底 (角川文庫) 作者:古処 誠二 KADOKAWA Amazon 2次大戦のビルマが舞台ですが、戦闘シーンは無し、でも2名殺されます。 最初の1名は、この人がいきなり殺されるの。 な感じ。 2人目も意外な人が殺されます。 この作品朝日の書評で知ったのですが、古所誠二さん私のアンテナには全く引っかかりませんでした。 出会えてよかった。
敵前の森で作者:古処 誠二双葉社Amazon 「あなたには、捕虜の処刑および民間人に対する虐待の容疑がかけられています」戦後まもなく、インパール作戦の日本人指揮官にかけられた嫌疑。偽りを述べたら殺すと言い放ち、腹を探るような問いを続ける英人大尉。北原はしだいに違和感を覚える。 この尋問には別の目的があるのではないか? 戦場の「真実」を炙り出してゆく傑作長編。 戦後の日本軍将校に対する尋問と、戦争中の撤退戦の様子が交互に語られる。部下の兵長が逆らった理由が徐々にわかってくるが、いまいち釈然としない。
展覧会『ささきなつみ展「土は外へ」』を鑑賞しての備忘録太郎平画廊にて、2023年6月2日~24日。 作家が生み出した、全身青緑色で長い耳のような器官がある体長3.3mの人型生物「リンジン」に関する世界をモティーフとした絵画5点及び焼き物で構成される、ささきなつみの個展。なお、展覧会タイトルは「ど(土)はそと(外)へ」と読む。展示は1階ショーウィンドウ、2階、地下1階で行われているが、とりわけ地下の展示空間と作品の世界とが調和している。 ギャラリーの建物の通りに面したガラス壁面の中には、皮を支持体とした《腹の渦》が吊されている。入手時点のままなのか、大まかにL字型の皮の形状を活かし、ハンモックに…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 6/9 号(特集記事のため書評はお休み) 今週号をもって本誌は休刊となりました(涙) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 6/11 号 2 冊誰だって芸術家 岡本太郎 SB新書 990空疎な小皇帝「石原慎太郎」という問題 斎藤貴男 岩波現代文庫 1,474 ◆女性自身「今週の本」: 6/13 号 4 冊オール・ノッ…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 5/19 号 6 冊サーカスの子 稲泉連 講談社 2,090 ④街とその不確かな壁 村上春樹 新潮社 2,970 ④ユーチューバー 村上龍 幻冬舎 1,760 ③目的への抵抗 國分功一郎 新潮新書 858新版 中野京子の西洋奇譚 中野京子 中公新書ラクレ 1,100芽むしり仔撃ち 大江健三郎 新潮文庫 605 ◆…