後漢末に結成された道教教団。教団名は信者に五斗(約10リットル)の米を寄進させたことに由来する。 通説では後漢末に張陵(張道陵とも)が、蜀(現在の中国四川省)の成都近郊の鶴鳴山(或いは鵠鳴山ともいう)で起こした教団で、2代目の張衡の死後、蜀では張脩の鬼道教団が活発化したが、3代目の張魯がそれを乗っ取り、漢中で勢力を固めた。その後、正一教へと発展していった。
【ア行】韋康···曹操配下の、民政担当。涼州攻略の時に連れられる。馬超に殺られる。 伊籍···字は機伯。劉表の家臣。その後、劉備の配下。信頼できるし、誠実。痩身で涼やかな目。劉表と陳元夫人に恩を感じる。力量はあるが、野心がない。病死。死ぬ間際に法律の本と、物の値段や市場のあり方の本二冊を記す。どちらも非常に素晴らしい本。 尹貞···司馬懿の軍学の師。今は司馬懿の参謀。戦より、諜略に卓抜なものを持つ。額から右目にかけて赤痣があり、隠すために顔を右にそむける癖がある。常人では思い付かないような汚い諜略をやる。司馬家が絶対的なものとして思っており、魏のことは二の次。姜維の槍を受けて死ぬ。 于禁···…
「鬼道」とは「シャーマニズム」にあらず、「道教」である。 2022年11月18日に日本でレビュー済み「魏志倭人伝」の新解釈について書かれていて、非常に興味深かったです。私は「邪馬台国は元々、筑後平野〜日田盆地の辺りにあったのではないか?」と考えていたのですが、「邪馬台国の中心が大宰府にあった」という筆者の解釈は斬新かつ、面白い。確かに「そもそも大宰府政庁(都府楼)とはなんぞや?」「白村江以前、大宰府には何があったのか?」といった疑問も、「そこが邪馬台国の中心だった」ということであれば腹落ちします。 卑弥呼の鬼道とは、魏の五斗米道である。単なる土着シャーマニズムではない。 ↑著者・下條竜夫氏が、…
Ⅰ.儒学 Ⅱ.道教・中国仏教・その他の宗教 はい、どうもです。 ここでは、定期テストや大学受験で出題されるであろう内容をまとめております。 今回は「中国文化①思想史」編です。それでは見ていきましょう。 Ⅰ.儒学 (1)儒学の創生(春秋戦国時代) ①孔子・魯の曲阜(山東省)生まれの儒家の祖となった思想家・特色:「修身・斉家・治国・平天下」・「仁」:孔子の説の根本概念で、他人への親愛の情・政治論:周の封建政治が理想で徳治主義を主張・『論語』:孔子の死後に弟子が編集した、孔子と弟子の言行録 ②孟子・特色:性善説を唱える・性善説:人の本性は善であるとする・覇道政治(力による統治)を批判して、王道政治(…
前から気になっていたことを書こうと思う。重松明久という半ば忘れ去られた歴史家がいた。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E6%9D%BE%E6%98%8E%E4%B9%85 邪馬台国論争は相変わらず盛んで、一時ほどではないにしても、毎月なにがしかの邪馬台国についての本が出版されている。主な論点は周知のように、邪馬台国は果たして、九州にあったか、はたまた畿内ヤマトにあったのかという点である。 魏志倭人伝の中にでてくる「一大卒」という言葉、それを中国古典のなかに発見した人として、私は重松明久を高く評価している。 それは墨子のなかにあると重松明久は言う。…
全三十話見たけど、これ、小説の第一部だよね、たぶん。地球サイドの『三体人』と繋がっているらしい組織をほぼ壊滅させて、でも科学者たちは三体人と地球人類の科学レベルの差に絶望していて、それを捜査担当者が発破かけているラストシーンだったのですが、その話がね、蝗と人間の関係に例えているのが中国らしいなぁ、と思いました。確かに人間の有史以来、大陸では蝗の群れとの死闘は続いているし、今現在も抜本的な解決はなされていない。島国の日本では蝗の被害は限定的だけど、大陸では広範な飢饉をもたらす原因になっている。人間は様々な方法で蝗の被害を抑えようとしているけれども、完全に抑え込む事はできていない。地球人類と三体人…
有給消化期間になり、俄然読むスピードが上がりました(*^^)v 山に登ったり、よさこいを踊ったり、本を読んだり、温泉に行ったりしている私を見て、何を急いでいるのだと心配してくれるX(ツイッター)のフォロワーさんもいますが(笑) 私はずっとこうなんです(⌒∇⌒) 三国志 「七の巻 諸王の星」 臥竜と言われた諸葛孔明が、いよいよ劉備軍の軍師として赤壁の戦に臨みます。一方、孫家の主たちに寄り添い続けた周瑜が、赤壁の戦の後、病を発症していました。 ところで、諸王とはなんぞや?・・・その字のごとく、多くの王という意味です。その中で星と言われるほど大きくなってきたのは、曹操・劉備・孫権でしょう。それぞれが…
まだまだ読み続けております(;^_^A 北方謙三さんの三国志「五の巻 八魁の星」と「六の巻 陣屋の星」を読み終わりました。 北方謙三著三国志「五の巻 八魁の星」 魁とは、頭首・首長・さきがけなどの意味があります。五の巻では、8人の頭首たちがでてきたのでしょうか? この巻で曹操と出会ったり、または初めて名前が出た人物はというと・・・ 徐庶・・・諸葛孔明を劉備に紹介した人物で、流浪を続けた当人自身も優れた軍師。母親を早々に人実に取られ、曹操の軍門に下りました。 張衛・・・五斗米道教祖の弟として、軍事全般を担当。雪に閉ざされる冬の間、世の中を見るために、流浪の旅に出ます。 張燕・・・黒山山賊十万の頭…
はじめに 文科省がしきりに「学力の3要素」と言う今日この頃、私立大学の世界史入試問題がどういう狙いで作問されているのか見てみます。今回は関西大学です。 Kan-Dai web 関西大学 入学試験情報総合サイト 関西大学の世界史はすべて客観式で大半が空欄補充ですが、形式しか見えない思想浅薄な一部文科省役人や文教族には理解できない、知識をつけるプロセスで不可欠な世界史への強い興味関心と思考力を問う問題です(客観式で選択肢が親切なのは手加減)。 そうは言うものの文科省の顔を立てるためか多少の形式上の工夫は見られます。 今回は2023年度の全6問の解答をしながら、関西大学の出題方針と、どの辺を「合否崖…
老荘思想は仏教に似ているが、仏教が国、社会、家族を肯定したの゙に対し、老荘思想は根本的にアナーキーである。 というよりも仏教、特に初期仏教が教団を出家と在家に分けたの゙に対し、そういう教団内の区分けを行わずに、仏教徒がそのまま生産活動を行うと老荘思想になる。なぜなら原始仏教が悟りを開くために世俗からも家族からも離れて出家するの゙に対し、老荘思想は「小国寡民」といって、人間が悟りを得やすいように社会の方を規定しようとしたのである。 仏教における悟りと老荘思想では「道」と言い、基本は仏教同様、世の不条理を受け止めて心を穏やかに保つものである。しかしそのために社会の方を規定しようというの゙は、ユート…
著者:李學仁(原作・原案)/王欣太(作画) 発行元:講談社 蒼天航路まとめ 蒼天航路を読んだ理由 蒼天航路で仕事に活かせるポイント 蒼天航路の目次 蒼天航路感想 蒼天航路まとめ 三国志マンガ、いや小説なども含めても、この作品は歴史的な作品とも言えるのです。極悪人として描かれることの多い曹操を主人公に据え、さらに合理的な施策を求める曹操をヒーローとして描いた作品。言われてみればそうだよね、と納得できる箇所と、そりゃ曹操は嫌われるよ、と納得できる箇所が入り乱れ、読書はマンガの世界に引き込まれていきます。いやはやなんとも、奥が深い。曹操、劉備、孫権以外のキャラもしっかりと描かれており、見る視点読む視…
・紀元前219年 〔参考〕『史記』「秦始皇本紀」によれば、秦の始皇帝,趙正は徐市(福)に命じて、不老長寿の薬を探させたという。 〔参考〕『史記』「淮南衡 山王列伝」よれば、徐福は正を欺いて蓬莱山の大神に献上するとして貢物を受け取り、海を渡った先の島で王となって帰ってこなかったという。 ※正は生前から陵墓を建設させている。そのため不老不死を求めていたというのは不自然であり、徐福伝説は虚構という説もある(落合淳思『古代中国の虚像と実像』)。 ・紀元前108年 漢の武帝,劉徹は、衛氏朝鮮を滅ぼした。その後、倭の内の30国程が漢に使者と通訳を遣わした。倭の首長は各々「王」を名乗り、世襲制であった。(『…