山口誓子の生涯 幼少期と家庭環境 山口誓子は1901年11月3日、京都府京都市上京区岡崎町(現在の左京区)に生まれました。本名は山口新比古(ちかひこ)です。父・新助と母・岑子の長男として生まれましたが、家庭環境は複雑で、父親の女性関係が原因で家庭不和が生じました。1909年には東京へ転居し、1911年には母が自殺するという悲劇に見舞われます。この出来事により、兄妹たちは離れ離れの生活を余儀なくされました。 学生時代と俳句への目覚め 1917年、京都府立第一中学校に入学し、1919年には第三高等学校文科乙類に進学しました。この頃、京大三高俳句会に参加し、日野草城や鈴鹿野風呂の指導を受けて俳句に本…