平和問題を題材とした日本各地の「平和博物館」について研究してきた公益財団法人「政治経済研究所」主任研究員の山辺昌彦さん(78)。これまで書いた論文などをまとめた著作「15年戦争展示にみる平和博物館の経緯と課題」(アテネ出版社)を出版した。まもなく戦後80年。戦争の実相を後世に伝えることへの思いを聞いた。(山田祐一郎) ◆学芸員として戦争展示を企画、ライフワークに 「戦争を二度と繰り返さないと発信するのが役割だ」。博物館が戦争を展示することの意味をこう説明する山辺さん。満州事変から日中戦争、太平洋戦争終結までの「15年戦争」についてどんな展示をしているか、平和問題を専門とする博物館のほか、自治体…