国際社会の非力さに歯がゆい思いが募ります。パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとイスラエル軍との戦闘が始まってから半年。3万人以上のガザ住民らが命を落としました=写真はガザへの空爆、ゲッティ・共同。 パレスチナとイスラエルとの対立と語られがちですが、国際社会も第三者ではあり得ません。紛争の種をまいたからです。 歴史をさかのぼります。争いの発端はアラブの地の一角にユダヤ人が移住したこと。背景には19世紀末から吹き荒れたロシアを含む欧州での反ユダヤ主義があり、彼らは安住の地を求めたのです。 第1次世界大戦中の英国の二枚舌外交が問題をこじらせます。パレスチナは敵方のオスマントルコ領でしたが、戦費…