「教育はすべての人間に平等に与えられるのではなく、できる人材はより多くの知識を吸収して、さらに差をつける。教育は平等ではなく、不平等を生むのである」(グナル・ハインゾーン)。 戦後復興につれて、地方・寒村から勇躍あるいは親兄弟の生活・進学を助けるために、多くの青少年が都会に出た。キューポラのある街で、軒を連ねる縫製工場で、インクの匂いが鼻をつく活版印刷工場で、厨房で親方に小突かれながら、明日を夢見て働いた。おいおい生活は楽になり、成功者もいたが、社会的階梯を登ったものは、さほど多くは無い。なぜなら、高すぎる「学歴」の壁があるから(高学歴者からは、陰で、バカ呼ばわりされる)。 以前、本が好きだと…