連合赤軍という毛沢東的な思想を持った人々が山荘の人を人質にとって、革命を政府に要求したのだったか。高校になったばかりのアホのわたしは、思想的なこととは無関係に生きていた。世間では、大阪万博もおおきな事故もなく終わり日本の面目を果たして清々としていた頃だった。 突然ニュースで立て籠りの事件のことが告げられたー生放送で伝えられ、警察官などが、びっしりと取り囲んだ山荘は、裏面は崖になっていたそうだ。犯人とのやり取りは生放送故の生々しさで満ちていた。ドキドキビリビリの毎日で、膠着状態はつづいていた。 だが本当は、彼らが、彼らはエリートであったかもしれないーぬるい日本に過激な思想を持ち込んでくるなんて、…