カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2023年) はじめに フランスの医師らによって提唱された「免疫負債(immune debt)」仮説 [1] は、閉鎖的生活などによって長らく病原体に曝されない状態が続くと免疫が低下し、社会生活が正常に戻ったときに感染症に罹りやすくなるというものです。特に、COVID-19 パンデミック下での行動制限、社会的距離の確保、マスク着用などの非医薬的介入(non-pharmaceutical interventiion, NPI)は、子供の免疫発達を阻害し、社会活動の回復と感染対策の解除に伴って、感染症にかかりやすくなったとしながら、最近の感染症流行の説明に使…