作家・評論家。1962年、東京生まれ。 大阪芸術大学芸術学部文芸学科中退。 出版社勤務を経て執筆活動に入る。
公式ブログ http://d.hatena.ne.jp/hiromu-homma/
ヴァイオリンとチェロの名盤――カザルスからヴェンゲーロフまで50人を聴く (平凡社新書)
ピアニストの名盤―50人のヴィルトゥオーゾを聴く (平凡社新書)
指揮者の名盤 50人のマエストロを聴く (平凡社新書)
3日でクラシック好きになる本―これだけは聴いておきたい名盤100枚
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌や新聞などの書評やブックレビューに取り上げられた本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 (11/18~11/24 全94冊) *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上を表示) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 12/1 号 2 冊ビールは泡ごとググッと飲め 爽快苦味の63編 早川茉莉 筑摩書房 2,090つい昨日のできごと 父の昭和スケッチブック 小手鞠るい 平凡社 1,980 ③ ◆週刊女性「おすすめ週女書店」: 12/3 号 3 冊青姫 朝井…
音楽配信はじめました。 “ 隔離病棟” “シグナル” “Usual” “to M” “ナビゲーター” “we lost” “Innocent White” “Twilight Zone” “Lily” の9曲(シングル)。海外でのアーティスト表記は、 HiroMu です。 配信サイトはこんな感じです。↓ Apple Music、Spotify、Amazon Music、YouTube Music、LINE MUSIC、mora、楽天ミュージック、mysound、オリコンミュージックストア、KK BOXほか。powered by BIG UP!(avex)さん。 来年は新曲(新録音!?)を配信し…
心は「俺が振るんだ。先生ではない」と、動くことはなかった 恩師・齋藤秀雄の指示より早いテンポでシューベルトを振りまくり、「何やってるんだ!あれだけ気をつけろと教えたのに!」と怒られた時、大学生だったマエストロ井上道義はそう思ったそうです。野球部の守備練習でライトを守っていた時、先輩たちの「カット〜!」という指示を無視して、ノーカットでホームに返球した中学1年の私を思い出しました。「カットだよ、ばか!」と先輩には怒られましたが、心中は「今のはノーカットだ」と。 本書は亡くなったマエストロ小澤征爾に捧げる書ではありますが、同時に井上道義の引退を惜しむ書でもあります。 13歳の井上道義は「ある日突然…
大阪芸術大学プロムナードコンサート2024 BUNKAMURAオーチャードホール オープニングは、1年生(演奏学科ポピュラー音楽コース)のみんなのダンス&パフォーマンス。去年同様、おじちゃんはここでウルっときたよ、、、、、(この子たち、春まで高校生だったんだよ、、、、、、)。 続く、松井サミュエルベトランラワリーと山本満月(みずきさんのインスタ、みつかれへんで〜)。ふたりともよいシンガーでした。 川井郁子の“チャルダッシュ”、小林沙羅の“ムゼッタのワルツ”はともに圧巻。それぞれのキラーコンテンツ(むちゃむちゃオイシイところ)を、惜しみなくご披露していただいた感じ。 混声合唱団のみんな。“鴎”よ…
日本のピアニスト~その軌跡と現在地 (光文社新書) 作者:本間 ひろむ 光文社 Amazon 予想していた内容とちょっと違っていた。 日本でピアニストになっても食べていくのが難しい、といった一般的なピアニストという職業の現実を調査して教えてくれる内容だと思ってた。 そしたら国産ピアノの歴史から、日本人の「有名な」ピアニストがどういう人で世界でどういう成績を残しているか、現在どういう立場にいるか、というのを概観している感じだった。 どういう人がいるか(あるいは今までいたか)、というのは門外漢なので「へえ~」という感じで読んだが、いかんせん概観すぎる。どんどん名前を挙げられて圧倒されて終わった。 …
1978年の夏、高校1年の夏休み、サンディエゴ郊外に1か月ホームステイをした。 カーラジオでよく流れていたのが Joe Walsh の“ Life's Been Good ” だ。あとは Foreiner の“ Hot Blooded ”とか、Commodores の“ Three Times A Lady ”とか↓ tropicalglen.com アメリカでは車に乗ってる時、カーラジオをかけっぱなしにする。ずっと音楽がかかってる。むちゃむちゃ気持ちいい。カリフォルニアの夏はいい。雨降んないし、汗もかかないし。 そんな短期留学が終わり、8月31日に帰国した。日本はびっくりするほど蒸し暑かった…
福間洸太朗プロデュース 第32回レア・ピアノミュージック。 小川典子ピアノリサイタル。〜イングランドの薔薇をピアノとともに〜 東京文化会館小ホール 前半は、小川典子のソロピアノ。 ヘンリー・パーセル 小品集 ベンジャミン・ブリテン アレグロ、夜の小品 ジョゼフ・フィブス 6つの前奏曲 マイケル・ティペット ピアノ・ソナタ第2番 パーセルは「おおイングランドだね」と緑の大地(あるいは赤い薔薇が眩しいイングリッシュガーデン)が思い浮かぶんだけれど、ブリテンあたりからは、もはや現代音楽で、そうなると小川典子の鬼のようなテクニックが炸裂するわけです。東京文化会館小ホールはピアノを聴くにはほんとうにいい…
LFJ TOKYO、東京国際フォーラム、ホールA。 指揮/横山奏、ピアノ/小林愛実、群馬交響楽団。 モーツァルト ドン・ジョヴァンニ序曲。 ショパン ピアノ協奏曲第2番。 赤いパンツスーツで現れた小林愛実は、今にも泣き出しそうな表情のまま、クリスタルで、月の光のように冷たくて、とびきり美しいピアノを弾きはじめた。制御の効いた冷徹なアーティキュレーションは、アンコールのショパンのノクターン第20番(遺作)まで貫かれていた。 “生命の躍動”としかいいようのないショパンのプレリュード全曲を東京郊外の小さなホールで聞いたのはいつだったか。彼女がショパン・コンクールで4位になるちょうど1年前なので202…
LFJ TOKYO、東京国際フォーラム、ホールA。 指揮/齋藤友香理、ピアノ/亀井聖矢、神奈川フィルハーモニー管弦楽団。 ワーグナー マイスタージンガー序曲。 チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番。 亀井聖矢は小さい悪魔だった。冒頭の数小節で、チャイコフスキーの有名なピアノ・コンチェルトと、オーケストラと、5000人の観客を支配した。ちょっとテンポをずらせてはオケを慌てさせ、チャーミングな指揮者にいたずらっぽい笑みを投げかける。自ら演奏しながら(音楽の一部となりながら)、チャイコフスキーの名曲を全身で楽しんでいた。まるで、夢中で走り回るいたずら坊主のように。 ソロで披露するピアノは聞いたことが…
NHK交響楽団、第2008回定期公演(Cプログラム)。NHKホール。 クリストフ・エッシェンバッハ指揮、ブルックナー 交響曲第7番。 開演前の室内楽は、ベートーヴェン 2本のオーボエとイングリッシュ・ホルンのための三重奏曲 第1楽章。時間が余ったからと第2楽章も披露(みなさん、ブルックナーはおり番だったようです)。 そして、今夜はブルックナー1曲のみ。 第1楽章からブルックナーという作曲家の “ワーグナーが大好きでちょっと不器用なおじさん” っぷりがびんびん伝わってきたのだけれど、それにもまして、デュトワと長い間組んでたんで “ほんとうはキラッキラでカラフルな音も出せちゃうんだぜ” というN響…
1986年暮れ、某大手レコード会社のオーディションにエントリーして不合格になった(合格したのは、ユニコーン、エレファントカシマシ)。 これがダメだったら就職しようと思っていたのだけれど、すぐに1987年がやってきた。 でも就職はしたくない、小説も書けない、音楽も作ることができない、というダークなやつに呑み込まれた。 おれって世の中に必要とされてない? と自問自答する日々だ。そんな時に描いたのがこの“1978”という絵だ。ほかにも何点か描いた(20点くらいかな)。 ただ不思議と、自分は天才だ、という意識だけは揺るぎなかった。これがなくなると、本間ひろむ が 本間ひろむ ではなくなってしまうんだ。…
週刊新潮2/15号の掲示板に書きました。 今回は林家つる子師匠とご一緒しています。祝!真打昇進。手ぬぐいほしい。 前回(2022年11/24号)はイッセー緒方さんとご一緒していました。 追記)世界日報紙(2/17付)に書評が掲載されました。医大卒ヴァイオリニスト・石上真由子の母校、京都府立医科大学・学友会の「青蓮会報」で取り上げていただけるとのご連絡もいただきました。 ありがとうございました。 日本のヴァイオリニスト 弦楽器奏者の現在・過去・未来 (光文社新書) [ 本間ひろむ ] 楽天で購入
清々しい初春のひととき、いかがお過ごしでしょうか。 さて、2022年秋の『日本のピアニスト』に続く新刊、 『日本のヴァイオリニスト』を上梓しましたので、お知らせいたします。 ベートーヴェンやショパンをいかに弾くかがピアニストのテーマだとすれば、 ヴァイオリニストはどんな楽器と恋に落ちるか、がテーマです。 ゲッベルスに贈られたストラディヴァリウスを一生手放さなかった諏訪根自子、 ン億円もするストラディヴァリウスを家族を巻き込んで手に入れた千住真理子、 長い時間をともに過ごしたストラディヴァリウスを 「前の楽器はキラキラと張り詰めていて、少し神経質な音だった」と切り捨て、 「今は芳醇な人間らしい音…