最も旬の美味しい俳人。
最近猫と同居を始めたようである。
市民講座などでの講義は、具体的で懇切丁寧、爆笑の渦。
1960年、北海道余市町生まれ。
小樽潮陵高校から青山学院大、同大学院博士後期課程満了(専攻は江戸悪所文学)。
1990年より作句。
第一句集『貴族』(邑書林、絶版)で、1997年に第二回中新田俳句大賞(現、加美俳句大賞)受賞。
2000年、第二句集『蒙古斑』(角川書店)。
2003年、エッセイ集『季語の底力』(NHK出版生活人新書)、
同書により2004年、俳人協会評論新人賞受賞。
2005年、鑑賞集『食の一句』(ふらんす堂)刊。
共著『第一句集を語る』(聞き手・作家小論執筆・角川書店)刊。
共著『12の現代俳人論 上』(能村登四郎論担当・角川選書)刊。
「銀化」(中原道夫主宰)、「里」(島田牙城シモベ)各同人。
短歌は「心の花」(佐佐木幸綱編集)に所属。
「定本貴族」と「蒙古斑」の全句など800句やエッセイ50枚、詳細年譜などを収める『櫂未知子集』(邑書林、1365円)が、著者を知る近道。
ぎりぎりの裸でゐる時も貴族(『貴族』)
春は曙そろそろ帰つてくれないか(『蒙古斑』)
いきいきと死んでゐるなり水中花(同)
ああ不味きかもめ食堂扇風機(『蒙古斑』以後)
風花にカンブリア紀の匂ひあり(最新作「里」忘年句会より)
など、斬新でエレガント、大柄な作風が魅力的。