『文にあたる』に、「敷居が高い」という言い方に関して、こうある。 「敷居が高い」は本来、「不義理をしていて、その人の家には行きにくい」の意味だが。「高級さ・上品さにひるんで行きにくい」の意味で使う人がいる。そういう使い方をしている文章があると、「『本来』の意味を提示して『ハードルが高い』などの言い換えを提案しています」と著者は書いているが、「ハードルが高い」で、いいのかという話をしたい。この言い方は、つい先日の朝日新聞の記事でも使っていて、すでに「公認」の判が押されているようなのだが、私はいつまでもなじめない。ハードルは高くしたり低くなったりはしないのだ。上げることができるのは、高跳びのバーだ…