今もなお、ロシアは全面的な軍事侵攻を「特別軍事作戦」と呼び続けている。 ウクライナ人政治学者のグレンコ・アンドリーは、「今回のロシアによるウクライナ侵略は、前代未聞の暴挙であり、国際秩序を破壊する試みだ。現代の国際秩序では、国家主権が尊重され、各国の国民は自分の意思で自国の方針を決める権利が保障されている。また、国際的に認められた国境を、力によって変えてはいけないという原則もある。そういった秩序を、ロシアは根本的に覆そうとしている。 ウクライナから領土を奪い、ウクライナを征服することで、ロシアは軍事大国が自分の意思だけで全てを決める世界を築こうとしている。その世界では、軍事大国以外の国は主権が…