いわゆる「新学力観」のもとで、普通の子が捨てられる体制が整った。 しかも世間の人々は現実の子どもを見ず、 「こうあってほしい」と「こうであるべき」と「こうである」が混同される。 という話。(写真:フォトAC) 【学校は子どもの学力保障をいたしません】――新学力観の話 新学力観という言葉を覚えている人も少なくなったのかもしれませんが、これは1987年の教育課程審議会答申で提起され、1989年改訂の学習指導要領に生かされた学力に関する新しい価値観のことを言います。 ひとことで言うとこれまでの共通学力や定型的な知識を重視する学力観から、変化に対応できる能力、生きる力、自ら考える力、問題解決能力、個性…