1960年代から70年代に世界を旅していた若者のリュックに日の丸がついていたという記憶がある。私はつけたことはないし、「日本人旅行者の半数ほどが・・・」というほど多くない。まったく根拠のない数字だが、私の印象ではせいぜい1割かそれ以下の旅行者が、リュックに日の丸をつけて旅していたのではないか。その比率は、60年代は高く、しだいに減っていく。 なぜ日本人旅行者がリュックに日の丸をつけたのか。「日本という国家を背負って・・・」というのは、まったくの間違いではないにしろ、だいぶずれている。留学ではなく、日本の若者が外国に出かけるのは、国際的なスポーツ大会、登山隊、調査隊、遠征隊、探検隊といったもので…