この著作は川口君事件を境に「内ゲバ」のレベルが変わったという視点から、それ以前を前史として上巻でまとめ、それ以降を下巻にまとめている。 「内ゲバ史の上で、川口君事件のもつ意味はきわめて大きい。この事件とそれによってもたらされた"早大戦争"の過程で、内ゲバはそれまでとは比較にならぬほどのエスカレーションをとげた。」(文庫本上巻、p257)「実際の引き金をひいたのは川口君事件である。」(上巻p258)「革マル派は本丸を確保するために、全国動員をかけ、政治的・軍事的に最大限の努力を払った。そして、壮絶な内ゲバ戦に勝ち抜いたのである。」(p257) こういう書き出しでp272まで"早大戦争"を記述して…