私の記憶では、出版界で「過去を振り返るブーム」がおこった最初は、「明治百年」をめぐる1968年頃の動きだ。国会図書館の資料を検索すると、「明治百年」でヒットするのは、図書や雑誌などで1738件だ。1968年のNHK大河ドラマが、司馬遼太郎原作の「竜馬が行く」だったことと「明治百年」が何かの関係があるのかどうかは知らない。 過去を振り返るその次のブームは、「昭和が終わった」時代、つまり1990年代だろうが、それは一過性のものではなく、団塊世代が老齢化するとともに、「昭和回顧」の本が数多く出ている。新聞社が出す本は文字による過去の記事が中心だが、写真資料も多い。 最近のものでも、こういう資料がある…