一条真也です。金沢に来ています。『命の経済』ジャック・アタリ著、林昌忠&坪子理美訳(プレジデント社)を読みました。「パンデミック後、新しい世界が始まる」というサブタイトルがついています。「緊急事態宣言」あるいは「GoToキャンペーン」などが語られる際に、つねに「命が大事か、経済が大事か」といった議論がなされますが、まったくナンセンスな話です。重要なのは、本書のように「命の経済」について考えることです。 著者は、1943年アルジェリア生まれ。フランス国立行政学院 (ENA)卒業、81年フランソワ・ミッテラン大統領顧問、91年欧州復興開発銀行の初代総裁などの要職を歴任。政治・経済・文化に精通するこ…