梨木香歩の本は 時々手に取りたくなる 『西の魔女が死んだ』が よく知られている 作家さんだけれど 鳥好きとしては 『渡りの足跡』も はずせない 本の中に 夜間に渡りをする鳥について こんな一文があった 「星による定位の能力は、生後数ヶ月のうちに(中略)星空を見ることによって獲得される。幼い頃にその経験を持たない鳥は、成長してからいくら星空を見せても定位することができない」(『鳥たちの旅ーー渡り鳥の衛星追跡』樋口広芳・日本放送出版協会) *** 幼い頃に星空を見た経験を持たない鳥は、成長してからいくら星空を見せても定位することができないーーつまり、自分の内部に、外部の星空と照応し合う星々を持って…