中国に伝わる昔話。 ある村にトーリンという青年が住んでいました。 トーリンは、毎日山に行き、だんだん畑を作り、それはそれは働き者でした。 ある夏、汗を流しながら一生懸命働いていると、ひとつの汗が地面にこぼれ、 岩のくぼみに落ちました。するとそのくぼみから緑のくきが伸びてきて、 真っ白なユリの花が咲きました。ユリの花は風にのって、 美しい歌声を奏でていました。 するとある日、ユリの花が踏み倒されているのを見つけ、トーリンはユリの花を 大切に家に持ち帰りました。 15夜の晩に、ユリの花から美しい女性が現れ、それからトーリンと娘は、 一緒に山で働きました。夜になると小さな灯の下で、トーリンは竹かごを…