お若い友人のお心遣いで、本場夕張からメロンを頂戴した。大好物ながら、自分で買う気にはなかなかならない。私にとっては、年に一度のゼイタクをさせていただく。 糖度といい水気といい、残った皮や種子やワタはいかにも発酵力に富む気がして、そのまま捨てる気になれず、枯枝枯草類に混ぜ込んで敷地内のどこかに埋めてきたものだった。今回もそうするつもりでいたが、食後に一服しながら眺めているうちに、ふと疑問が湧いた。 巨きなメロンに多くの種子。ところでこの種子は、なん粒くらいあるものなのか、世間の皆みなさまはごぞんじなのだろうか。農業試験場の技官など育種にたずさわるかたや生産者にとっては、問うまでもない基本知識なの…