気持ちのいい晴天の ある日の昼下がり 僕は一人リビングで庭を眺めながら ゆったりとした気分で淹れたての珈琲を飲んでいた すると、”ピンポーン”というインターホンのチャイム 気持ちのいい貴重な時間を奪われたようで ちょっとイラっとしながら「はい」と返答すると 「突然ですみません、聖書に興味はありますか」という女性の声 「いいえ、今、とりこんでますので」といってつれなく切ると 直ぐにまた”ピンポーン”の音 「すみません、門前に飾ってある鉢を踏んで割ってしまったんです。ご免なさい。」という同じ女性の声 「分かりました、大丈夫ですからそのままにしておいてください」と僕 インターホンの画面越しに、不安げ…