山科の北側の山裾を蛇行しながらゆっくりと疏水は流れる。散り急いだ桜の花びらが花筏には程遠いものの水面のあちこちで小さなグループを作って流れてゆく。このあたり毘沙門堂へ続く道路に架けられた安朱橋がありその橋をくぐると、昔、疏水の南側にわたしの通っていた京都市内の小学校の郊外学舎があり、年に何回か郊外学習でその学舎を訪れて、芋ほりや田植え、稲刈り等学校では体験できない授業を受けたことを思い出す。またその疏水で流れに任せて川下に下ったり、もうしばらく行くと洛東高校が北側にあり、その校門に続く橋の上から立ち飛込みで飛び込んで遊んだこともあった。(いまは遊泳禁止となっている)その後学舎はなくなり、京都の…