「いわゆる宋学の先生方である朱熹の朱子学や王守仁の陽明学とか禅とか荘子などを見ると議論の言葉は格調高く、難しいので本当にその言葉がりっぱなのだろうと思います。論語はとても平易であんまり意味ないんじゃないかと思ってしまいます。どうでしょう。」 「難しく奇を衒うような文章で、スッとわからないようなものは、実はかえってわかりやすい。ただ、論語はわからないと思う。至言といわれるようなものは曖昧だ。邪説は人を動かしやすい。至言といわれるような曖昧な言葉は、わかりにくい。邪説は人を動かしやすいので、自覚ないままに、自ずからそこに落ち着いてしまう。温厚和平、従容正大な者でなければ論語の真髄に通じることができ…