「大人が許されない行為は、子どもでも許されない」という認識が社会に醸成され、いじめたために起きた結果の責任を、加害生徒どころか保護者も追及され、刑事・民事事件として処理されるのは当然のことである。 いじめを発見しにくいのは誰にも分かるようないじめが減少し、陰湿化していること、被害者やいじめを知っている周囲の生徒がいじめを訴えないことにある。被害者には、いじめられていることを知られたくない、訴えればもっといじめられるのではないか、家族にも話せないのは家族に心配をかけたくない、といった心理が働くようだ。周囲の生徒は、言えば自分がいじめられることになるのではないか、自分には関係ないこと、といった気持…