カンガルーの子は、ママに洋服が上手く着れなくて助けて欲しいとき、 パパに上手に出来た積み木を見せたいとき、 一緒に遊んで欲しいとき、 先生に、自分の描いた花の絵の上に、ちょうちょが止まって見て欲しいとき、 『ねぇみてみて!』と声をかけると、『ちょっとまってて!』と言われる。 カンガルーの親子の日常は、そのまま私たちの日常だ。 子どもがみてみて!と話しかけてくるとき、毎回応えられるわけではない。 『ちょっとまって!』と何度言ってしまったことだろう。 物語の中盤では、旅行に出かけたカンガルーの親子。 夜明けに目を覚ましたカンガルーの子が、家族みんなを起こしてみるも、 『もうちょっと、ねてる』と言わ…