僕の小学校時代は、授業で学んだ知識以上に、強制的に集団生活を送る日々から学んだことの方が多かった。友人との出会いや、初恋なども経験したし、俳句大会で佳作に入ったことも小さな成功体験の記憶としてある。一方で、体育が苦手だった僕は運動会にはあまりいい思い出はないし、毎年夏休みに水泳の補講で残されているのを、クラスメイトに見られて馬鹿にされるのではないかとひやひやしたこともある。 今思えばひとつひとつの経験や記憶から広がっていった学びは多く、学校は社会の縮図とも言えたし、結果的に協調性と自主性の両方を培うことになった。(加藤シゲアキ『できることならスティードで』朝日文庫、2022) こんばんは。不登…