詩人・谷川俊太郎が亡くなった。 訃報が朝刊の一面トップになるとは、もうアイドルというしかない。小中高の教科書を制覇し、たくさんの校歌を作詞し(うちの近くの小学校の校歌も彼の作詞だったことをきのう知った)、さまざまなメディアに露出して社会に大きな影響力を持った。これほどの国民的詩人は不世出と言っていいだろう。 私も若い頃、『二十億光年の孤独』など彼の初期の詩を読んで好きになった。ただ彼の仕事の全体像や業績については、『鉄腕アトム』の主題歌を作ったことなど、訃報で知ったことも多い。 大量の解説や追悼の文章が出ており、あらためて彼の詩を論評する気はないが、この機会に知った詩を一つ紹介したい。私の尊敬…